アメリカの大学受験プロセスは、日本と大きく異なります。願書の受け付けは入学の1年前から一斉に始まり、SATやACTと言った標準テストの結果をはじめ、学校の成績や論文など、幅広く審査されて合否が決まります。
大学ごとに合否結果を一斉に発表する所もあれば、願書を受け取った順に審査をして合否通知を発送する所もあります。
生徒によっては、高校のシニア年度が始まった直後に進学する大学が決まるという事も珍しくありません。しかし、大学が決まったらと言って気を抜くことなかれ。なぜなら、
合格通知を取り消される可能性がある
からです。
目次
1.受け取る合格通知は「内定」みたいな位置づけ
自宅に送られてくる合格通知は、言っていれば内定みたいなものです。大学側としては、
「合格通知を出した時と同じ成績を維持し、品行方正でい続ける事」
を正式に大学への入学を認める条件と定めています。
品行方正であるかどうかは、今までと同じように生活していれば問題ないでしょう。
しかし、成績に関しては、注意が必要です。
ハイスクールの最終年で大学も決まったし、あぁもう宿題でストレスを感じる必要もない!なんて気を緩めてしまうと、成績が下がり、大学から「合格はなかったことにしましょう」と書かれた恐怖のお手紙が送られてくる可能性があります。
特に名門と呼ばれている大学ではこの傾向が強いので、注意してください!
2.息子様にも怖いお手紙が来た
実は私の息子様も、この怖いお手紙を受け取りました。
進学すると決めた大学からは、定期的にメールが送られてきました。メールの内容は「はい、今学期のレポートカードを送ってください」というものです。
アメリカの高校は、学校によって2学期制もあれば3学期制もあったりして、レポートカードが出るタイミングは異なります。しかしどの学校でも、Progress Reportという中間成績みたいなものがあり、大学から成績を出せと言われたら、レポートカードなりProgress Reportなり、その時に最新の成績を提出しなければいけません、
息子の場合、どの科目かは忘れてしまいましたけれど、大学へ成績を報告するタイミングで最新だったProgress Reportで、70点台がありました。
成績を維持することが入学の条件だということは息子も心得ていたため、この70点台をとってからは気を引き締めて成績回復につとめました。その結果、レポートカードに記載される成績は、なんとか80点代の後半ぐらいまで回復し、一応の帳尻は合わせたと安心していました。
しかし、学校に提出した成績の一つが70点台だったということで、息子は大学から脅迫まがいのお手紙を受け取りました。
「この成績、何ですか?話が違いますよね?これ、どうにかしてもらえますか?できなければ、合格を取り消すことも考えているので、よろしく。」
そんな内容でした。
私はガクガクブルブルで顔が真っ青になりました。大学へ電話する勇気がなかったので、アポも取らずに高校のカウンセラーの元へ手紙を握りしめてダッシュしました。
カウンセラーは手紙を読んで絶句し、「こんなの見たことない。。。」とコピーを取ったうえで、大学側へメールを送ってくれました。
数日後、大学側からの返信を見せてもらいました。それによると、
「あぁ、この70点台が気に入らなかったので送りました。でも今は回復して80点台なんでしょ?だったら心配ご無用ですよ。」と。
ネットで調べたところ、合格取り消しになる目安は、AからCぐらいの幅だそうです。もちろん大学にって基準は異なるので、AからBになっても取り消されてしまうことは、もしかしたらあるかもしれません。
これから大学受験を控えている皆さま、正式に新入生として大学の寮へ引っ越すまでは、どうか気を抜かずにベストを尽くしてくださいね!