アメリカの大学受験と合格通知の真実

アメリカの大学受験プロセスは、日本と大きく異なります。願書の受け付けは入学の1年前から一斉に始まり、SATやACTと言った標準テストの結果をはじめ、学校の成績や論文など、幅広く審査されて合否が決まります。

大学ごとに合否結果を一斉に発表する所もあれば、願書を受け取った順に審査をして合否通知を発送する所もあります。

生徒によっては、高校のシニア年度が始まった直後に進学する大学が決まるという事も珍しくありません。しかし、大学が決まったらと言って気を抜くことなかれ。なぜなら、

合格通知を取り消される可能性がある

からです。

目次

  1. 受け取る合否通知は「内定」みたいな位置づけ
  2. 息子様にも怖いお手紙が来た

1.受け取る合格通知は「内定」みたいな位置づけ

自宅に送られてくる合格通知は、言っていれば内定みたいなものです。大学側としては、

「合格通知を出した時と同じ成績を維持し、品行方正でい続ける事」

を正式に大学への入学を認める条件と定めています。

品行方正であるかどうかは、今までと同じように生活していれば問題ないでしょう。

しかし、成績に関しては、注意が必要です。

ハイスクールの最終年で大学も決まったし、あぁもう宿題でストレスを感じる必要もない!なんて気を緩めてしまうと、成績が下がり、大学から「合格はなかったことにしましょう」と書かれた恐怖のお手紙が送られてくる可能性があります。

特に名門と呼ばれている大学ではこの傾向が強いので、注意してください!

2.息子様にも怖いお手紙が来た

実は私の息子様も、この怖いお手紙を受け取りました。

進学すると決めた大学からは、定期的にメールが送られてきました。メールの内容は「はい、今学期のレポートカードを送ってください」というものです。

アメリカの高校は、学校によって2学期制もあれば3学期制もあったりして、レポートカードが出るタイミングは異なります。しかしどの学校でも、Progress Reportという中間成績みたいなものがあり、大学から成績を出せと言われたら、レポートカードなりProgress Reportなり、その時に最新の成績を提出しなければいけません、

息子の場合、どの科目かは忘れてしまいましたけれど、大学へ成績を報告するタイミングで最新だったProgress Reportで、70点台がありました。

成績を維持することが入学の条件だということは息子も心得ていたため、この70点台をとってからは気を引き締めて成績回復につとめました。その結果、レポートカードに記載される成績は、なんとか80点代の後半ぐらいまで回復し、一応の帳尻は合わせたと安心していました。

しかし、学校に提出した成績の一つが70点台だったということで、息子は大学から脅迫まがいのお手紙を受け取りました。

「この成績、何ですか?話が違いますよね?これ、どうにかしてもらえますか?できなければ、合格を取り消すことも考えているので、よろしく。」

そんな内容でした。

私はガクガクブルブルで顔が真っ青になりました。大学へ電話する勇気がなかったので、アポも取らずに高校のカウンセラーの元へ手紙を握りしめてダッシュしました。

カウンセラーは手紙を読んで絶句し、「こんなの見たことない。。。」とコピーを取ったうえで、大学側へメールを送ってくれました。

数日後、大学側からの返信を見せてもらいました。それによると、

「あぁ、この70点台が気に入らなかったので送りました。でも今は回復して80点台なんでしょ?だったら心配ご無用ですよ。」と。

ネットで調べたところ、合格取り消しになる目安は、AからCぐらいの幅だそうです。もちろん大学にって基準は異なるので、AからBになっても取り消されてしまうことは、もしかしたらあるかもしれません。

これから大学受験を控えている皆さま、正式に新入生として大学の寮へ引っ越すまでは、どうか気を抜かずにベストを尽くしてくださいね!

建物の中で不審者が銃を発砲!さあ、どうする?

誰もがその気になれば銃を購入できるアメリカでは、いつどこでどんな不審者が、あなたが働く会社の建物や、子供が通っている学校に入ってきて発砲するか分かりません。平和で安全な日本で生まれ育った私たちにとっては、とても非現実的な話ですよね。しかし残念ながら、アメリカではそうした現実が、全米各地で日常的に起こっています。

そこで今回は、Active Shooter(銃を発砲した不審者)が同じ建物にいる場合、どうすることが正解なのかを調べてみました。

目次

  1. Run, Hide,Fightプログラムとは?
  2. 最初のステップ:走って逃げる
  3. 次のステップ:隠れる
  4. 最後のステップ:死ぬよりまし、戦おう

1.Run, Hide,Fightプログラムとは?

アメリカのDepartment of Homeland Security(国土安全保障省)では、勤務先や学校にActive Shooter(銃をもって発砲した人)がいる事態に備えて、Run, Hide, Fightプログラムを提唱しています。

プログラムの詳細やガイドブックはこちらから

2.最初のステップ:走って逃げる

銃を持った人がすぐそばにいなければ、見つかる前に走って逃げるのが理想的です。できれば他の人と一緒に逃げることがベストですが、もしもフリーズしている人や逃げる事を躊躇している人がいるのなら、自分だけでも迷わず全力ダッシュで逃げましょう。

  • 階段やロビーでは、止まって安全を確認すること
  • エレベーターは使わない
  • 1階なら出口は扉だけでなく、窓から逃げるのもアリ
  • 2階なら窓から飛び降りる選択肢もアリ
  • 音を立てずに逃げること

3.次のステップ:隠れる

銃を持った不審者がすぐそばにいる場合、もしくはどこにいるか分からなくて逃げることに大きな不安がある場合、また逃げ足が遅くて逃げきる自信がない場合には、隠れるという選択肢もあります。

  • 隠れる場所は慎重に選ぼう(厚い金属や木材の後ろがベスト)
  • 地面に横たわって床と一体化
  • 電気はすべて消す
  • スマホは電源オフ
  • ドアに鍵がかかるなら鍵をかける

4.最後のステップ:死ぬよりまし、戦おう

できる事なら、銃を持った頭がおかしい人に気づかれることなくやり過ごせるのが理想的ですよね。しかし時には、そんなにラッキーではないかもしれません。

もしも銃撃犯と対面になってしまったり近距離になってしまったら、黙って銃撃されるのを待つだけなんて悲しすぎます。何もしなければ死ぬのでしょうから、ここは反撃することで、サバイバルできる可能性を高めましょう。

  • 何でも投げつける(コーヒーカップ、本、何でもOK)
  • 止まるべからず、動き続ける
  • 悲鳴を上げるなど大声を出し続ける
  • 集団で戦うなら、まずは足を抱え込んで地面に引きずりおろすことも可能
  • 相手が武器を手放したら、ゴミ箱や服などで覆って置く
  • 銃を奪い取るのはNG(かけつけた警察にあなたが犯人だと疑われる)
  • 不審者への攻撃は、できるだけ回避するのがベスト。しかしどうしてもという状況になたら、狙うのは頭、目、喉などの急所。
ビデオで復習

アメリカの学校には警官が常駐!?

日本とアメリカの学校には、大きな違いがあります。それは、アメリカの学校には校内に警察官がいるという点です。その辺の大人が、ただ警察官の服を着てパトロールしているわけではありません。れっきとした警察官で、逮捕する権限も持っています。しかも、そのうち91%の学校に存在する警察官は、銃や手錠などの警察アイテムを一通り携帯しています。

そういえば少し前に、テキサス州で、学校で働く警察官は必ず銃を携帯するようにとルールが決まりました。もちろんその前から銃を携帯していた警察官はいたわけで、息子が通っていたテキサスの学校に常駐していた警察官も、銃は当時から持っていました。

目次

  1. 学校にいる警察官はパート?
  2. 費用負担は誰がしているの?
  3. 学校に常駐している警察官は何をするのか?

1.学校にいる警察官はパート?

学校で働く警察官は、フルタイムとして朝から晩まで校内にいることもあれば、パートタイムとして週に何回か学校に足を運ぶこともあります。

ISDや自治体の予算によっては、1人の警察官が複数の学校を担当するというケースもあります。例えば2020年のメリーランド州では、学校に常駐する任務を持つ警察官は、439人いましたが、毎日同じ学校に常駐するのはそのうち328人でした。111人は、複数の学校を担当してたという事ですね。

2.費用負担は誰がしているの?

市民を守る役割をする警察官の給料は、税金で賄われています。公立の学校に警察官が常駐する場合、そのサービスにかかる費用は、

  • ISDが負担
  • 自治体が負担

と2通りあります。政府機関のデータによると、学校運営の予算から警察官常駐費用を出すISDは全米で約45%、自治体が予算で賄っているのは全体の13%となっています。

3.学校に常駐している警察官は何をするのか?

学校に常駐している警察官の仕事は、たくさんあります。

  • 非常事態の対応
  • 学校内での暴力行為を監視
  • 問題がある生徒に対する指導やカウンセリング →公式なものではない

近年では、全米各地の学校で無差別銃乱射事件が起きています。生徒が被害に遭うケースも多いですし、警察の到着に時間がかかってしまうことが事態を悪化させることもあります。

近年は、学校運営時間中は警察官をずっと常駐させておくISDが増えています。今後もこの傾向は続くのでしょうね。

高額な大学費用、教育ローンは誰が借りるべき?子供、それとも親?

アメリカの大学は、世界で一番学費が高いと言われているほど高額です。世界一というのは、決して過言ではないと思います。庶民の我が家でも、子供1人を大学に入れて卒業させるまで、大学に支払う学費だけでも軽く$120K(1,800万円ぐらい)かかりました。

そんな金、払えません!という家庭はもちろんたくさんあります。その場合には、教育ローンという必殺技を使うことになるわけですが、教育ローンにもいろいろな種類があり、

  • 子供自身が借りる公的ローン
  • 子供の名義で借りて親が保証人となる民間ローン
  • 親の名義で子供のために借りるローン

と3タイプがあります。

それぞれメリットとデメリットがあるので、借りる際にはよく考えなければいけません。

目次

  1. 子供自身が借りる公的ローン
  2. 子供の名義で借りて親が保証人となる民間ローン
  3. 親の名義で子供のために借りるローン

1.子供自身が借りる公的ローン

学生自身が借りる公的ローンには、以下の特徴があります。

  • 金利が最も低い
  • 借りられる金額に制限がある →必要な費用を全額ローンでカバーできるとは限らない
  • 学生自身に支払い義務が発生する
  • ローン残額免除や返済免除などの公的制度の恩恵を受けられる
  • 保証人が必要ない
  • 経済的な苦境時には、支払いを一時的に猶予してもらえたりする

学生が利用できる公的ローンはこちらから

2.子供の名義で借りて親が保証人となる民間ローン

返済が長期になるローンの場合、できるだけ低金利で借りたほうが、毎月の返済額を低く抑えられます。しかし収入がゼロの学生に対して、担保も保証もなしで貸してくれるのは、公的なローンしかありません。公的なローンでカバーできない費用に関しては、親を保証人にすることで民間ローンから貸してもらうことが、2番目の選択肢となります。

  • 親が保証人になることで、金利が少しだけ割引
  • 返済義務は学生と親の両方にある
  • 親が保証人になってくれないと借りられない
  • 借入限度額はない(大学へ支払う金額は全額化してくれる)
  • 借りる時に審査があり、信用度が低いと金利がさらに高くなるリスクがある
  • 完済するまで保証人を解除できないローンが多い

子供が民間ローンを利用する際には、多くは親が保証人になることを求めます。しかし中には、親が保証人でなくても貸しますよという所はあります。ただしこの場合、金利の面ではやや高めなので覚悟しておきましょう。

3.親の名義で子供のために借りるローン

テメーの学費はテメーで出す、というイメージのあるアメリカですが、近年では高騰する学費を子供ではなく親が支払う世帯が増えています。我が家も、息子様の学費は全額を親が負担しました。

子供のために親が教育ローンを借りることは、可能です。Federal Parent PLUSローンという親向けの公的ローンもありますし、無理なら民間のローンを借りるという選択肢もあります。

しかしデメリットがあるので、借りる前にしっかり理解しておく必要がありますね。

  • 借入限度額が設定されていないことが多く、必要な教育費用を全額借りられる
  • 審査は親のクレジットスコアのみで判定される →金利が高くなる可能性がある
  • クレジットスコアが低すぎる場合には、保証人を求められることがある
  • 返済状況や遅延などはすべて親のクレジットリポートに行く
  • 政府の返済免除制度で対象外になることが多い
  • 借入に対して手数料が数パーセントかかる

誰が借りても返済が長くて大変な教育ローン。必要な学費を全額ローンで賄うなら、卒業後に返済がいくらになるかをシミュレーションすることを強くお勧めします。

アメリカのボーディングスクール: 特徴とデメリット

アメリカには、庶民には全く縁のないボーディングスクール(Boarding School)というものがあります。これは全寮制の学校で、平日だけでなく週末も自宅に自由に帰ってくることはできません。夏休みとか冬休みのような長期休暇の時だけ、家に帰ることができます。

今回は、私にも息子様にも、ついでに言うなら夫にも全く無縁だったボーディングスクールについて調べてみました!

目次

  1. ボーディングスクールの特徴
  2. ボーディングスクールに行くメリット
  3. ボーディングスクールのデメリット
  4. こんなボーディングスクールもある!

1.ボーディングスクールの特徴

ボーディングスクールには、いくつかの特徴があります。

  • ハイスクール(9年生から12年生)が一般的。中にはミドルからスタートする学校もある。
  • 全寮制なので当然だけど学費はとても高い
  • 学校ごとに目的が違う。アカデミックな学校もあれば、問題児を主に受け入れる学校もある。スポーツ育成や軍人育成のための学校もある。
  • 学区はない、国籍も関係ない。世界中から生徒が集まる。
  • 学校の選び方によっては、学力が底上げされるので大学進学の際の選択肢が増える。
  • 少人数制。中にはマンツーマンの授業をモットーとするところもある。

2.ボーディングスクールに行くメリット

ボーディングスクールを選ぶメリットは、たくさんあります。

例えば、親が忙しすぎて家にほとんど帰れないとか、家にいるとケンカばっかりしてるので子供にとって害がある、なんて場合には、ボーディングスクールはお金があれば選択肢の一つになります。

入学すると、大学と同じように子供は夏休みとか冬休みみたいな時にしか帰宅できません。そのため、ずっと海外に行きっぱなしの親とか、出張が多くて子供が一人置き去りにされてしまう親にとっては、ボーディングスクールに入れることによって、親にとっては大きな安心感を得られますし、子供にとっても寂しくない環境を得られます。

親子の関係が最悪な家庭にとっても、ボーディングスクールはメリットとなります。でもこれは、先立つものがあっての話。年間に数百万円レベルの学費や寮費がかかるので、お金がない庶民世帯だと、自力で家族関係の回復に努めなければなりません。はい、これいたって普通です。

ボーディングスクールの中には、富裕層の中でも選ばれた人しか入学できないような所もあります。そういえば、北朝鮮のリーダーはスイスのボーディングスクールに在籍していたという話がありましたね。

こうした学校には、王族とか貴族とか、一生庶民と交わることがない選民たちの子息が在籍していることが多いです。学校生活を送る中で、子供たちはネットワークを小さなうちから築きあげ、のちの世界平和に役立てるという役割を担っているのかもしれません。

もちろん、すべてのボーディングスクールが、そんな選民向けのお学校というわけじゃありません。学費が意外とお安く、公立のハイスクールへ行かせるよりもマシという感覚でボーディングスクールを選べる学校も、なきにしもあらずです。

3.ボーディングスクールのデメリット

ボーディングスクールのデメリットは、なんといってもコストが高いという点ではないでしょうか。お金を余るほど持っていて、年間1,000万円ぐらいの出費は鼻くそだ、という世帯なら、子供の教育の選択肢の一つとして検討したらよいと思います。

しかしそうでない家庭なら、ボーディングスクールを利用しなくても、近所の公立高校でも十分に子供は賢くなりますし、健全に育ちます。安心してください。

また、多感な時期の子供をボーディングスクールに入れることで、親子関係は少なからず疎遠になります。これも、デメリットですね。子供にとっては、問題を自分で解決しなければいけないという自主性は身につきますけれど、逆に親に頼ろうという姿勢はなくなることでしょう。親子の密接な関係を築きたい人にとっても、ボーディングスクールは賢明な選択肢ではないかもしれません。

4.こんなボーディングスクールもある!

上記しましたが、アメリカには色々な目的のボーディングスクールがあります。

  • 軍人育成スクール
  • 問題児矯正スクール
  • アスペルガー専用スクール
  • エリート養成スクール

NewsWeekが選ぶ全米おすすめボーディングスクールはこちらから

アメリカのマグネットスクールの概要と特徴

皆さんもご存じの通り、アメリカの公立学校は、小学校から高校まで、学区が決まっています。そして、学区を越えて別の学校へ通いたいなら、引っ越すか、私立の学校へ行くという選択肢しかない、と言うのが一般的ですよね。

そんなアメリカには、すべての学区や州というわけではないものの、マグネットスクール(Magnet School)と呼ばれる学校があります。

目次

  1. マグネットスクールとは
  2. どうやれば入学できるの?
  3. 大学や職業にフォーカスした学校もある

1.マグネットスクールとは

マグネットスクールは公立の教育機関で、小学校からハイスクールまでいろいろあります。大きな特徴としては、公立なので授業料などはかからないけれど、学区が特に設定されておらず、多くの場合には州内に住んでいたり、通学できるエリアに住んでいる人なら幅広く受け入れているという点ですね。

マグネットスクールは公立なので、ここで教えるカリキュラムは、その州の規定に基づいた公立学校の内容となっています。しかし、それだけではありません。マグネットスクールごとに力を入れている分野があり、公立のカリキュラムに加えて力を入れているエリアの少し進んだバラエティ豊かな教育も受けられる、と言う点が大きな特徴です。

現在、アメリカには4,300以上のマグネットスクールがあります。そして、公立学校に通う生徒15人に1人の割合に当たる350万人が、マグネットスクールへ通っています。

2.どうやれば入学できるの?

マグネットスクールの多くは、学区の教育レベルがそれほど高くないエリアに作られている傾向があります。カリキュラムに特別感を出すことで、近隣のエリアで暮らす優秀な生徒へ、より豊かな教育を提供しようという意図があるのかもしれません。

ただし、マグネットスクールは学区制ではなく希望性なので、すぐそばに住んでいるからと言って自動的に入学できるわけではありません。1年ぐらい前から入学申請をし、早い者勝ちなのか審査があるのかは学校によって違いますが、定員になったら申し込みは締め切りとなってしまいます。

だから、どんなに優れた生徒でもタイミングが合わずに入学できなかったという悲劇は、十分に起こります。

3.大学や職業にフォーカスした学校もある

小学校のマグネットスクールでは、主に理科の実験を多くやる、といったレベル程度なのですけれど、ハイスクールになると、マグネットスクールは少人数になって内容も多様化してきます。

例えば、学力重視の進学塾みたいなマグネットスクールでは、入学の際に入試があり、合格しなければ入学できません。そこではACTやSATの対策に力を入れており、大学受験の際には皆さんハイスコアを叩きだしているようです。

また、整備士とかパイロットのような特定の職業に特化したカリキュラムを提供するマグネットスクールもあります。もちろんハイスクールではパイロットになりたい生徒だからと言って、勝手に飛行機に乗せて飛ばせるなんてことは無理ですが、大学受験も視野に入れた特定の職業に就くために必要な知識やスキルを教えてくれるようです。

マグネットスクールは公立の学校なので、高校の単位がそのまま大学の単位となるAPクラスやDual Creditクラス、IBクラスなどもあります。またアメリカのハイスクールに多い「自動車免許の取得」などのクラスも、公立の学校同様に提供されているようですね。

Political Correctness?アメリカ人が持つ表と裏の顔とは?

アメリカには、Political Correctness(ポリティカル・コレクトネス)、という言葉があります。直訳すると「政治的に正しい」という意味なのですが、分かりやすく一言でいうなら「公共の場ではこういうべきだ」みたいな事です。つまり、自分の発言によって誰も不快にならないように気を付けて言うならこういう発言だよね、というお手本がポリティカル・コレクトネスに当たります。

アメリカは多民族国家で、人種も違えば生まれ育ってきた背景や環境、経済的な立場も、何もかもが多種多様です。そんな中で自分が「誤解を恐れずに発言するなら。」なんて言ってしまうと、必ずどこかの誰かが不快になってしまうわけですね。ネットなら大炎上、有名人なら謝罪の刑となるかもしれません。

だからアメリカ人の多くは、公共の場では、特に多くの人が自分の発言を聞いている場では、優等生的な発言しかしません。それでやる気を掻き立てられるという人もいるのでしょうけれど、つまらんと感じる人ももちろんいます。

ここからは、不快になるかもしれない内容です。ネガティブな気持ちにさせてくれるなという人は、退出することをおすすめします。

目次

  1. 私が見たポリティカル・コレクトネスの裏側
  2. 表と裏がない人にとっては嫌悪感、だけど社会には必要

1.私が見たポリティカル・コレクトネスの裏側

息子が通っていた大学では、保護者のためのFacebookページがあります。これは、在学生でなければ閲覧も投稿もできない閉鎖された空間です。皆さん、普段は

「子供にケーキを配達したいんだけど、どこがおすすめ?」

「冬休みのシャトルバス、もう予約はじまった?」

なんてたわいもない情報交換の場になっており、私もたまに利用していました。

しかし先月、大学のキャンパス内でShooting Threat があり、地元の警察だけでなくFBIまで出動し、キャンパスが半日ほどロックダウンしたという事件がありました。

翌日、犯人が警察に逮捕されたのですが、それがなんと学生だったのです。

そのFacebookページでは、怒り狂った保護者たちが、ポリティカル・コレクトネスなどクソ食らえとばかりに本音を吐き出していて、私は怖くなりました。

100名ほどの保護者が髪を振り乱しながら感情をむき出しにして投稿していたその内容は、ざっくりまとめると、こんな感じでした。

「ちょっと、学生が逮捕されたんですって!誰よ?名前、誰か知らない?」

「それは、公表しないでしょ、大学側のポリシーなんだし」

「ポリシーなんてクソ食らえよ!うちの可愛いメアリーちゃんが恐怖体験をしたのよ!つるし上げるべき!」

「そうよそうよ!うちのボビー君だって、トイレにも行けずに大変だったって言ってたわ!逮捕だけなんて生ぬるい!民事にもして賠償責任を取らせるべき!」

「それはいいアイデアね、誰かニューヨーク州の弁護士、これ読んでない?」

「ちょっとみんな、落ち着いてよ。そんなことよりも、その学生がどうしてそうしたのか、理由を追求して必要な医療ケアを提供するべきじゃない?」←ポリティカル・コレクトネス

「あんた頭おかしいの?ケアなんて自分で勝手にやればいいのよ!最低でも永久追放!退学決定でしょ!」

「退学程度じゃ甘くない?まずは実刑、その後民事で搾り取りましょうよ!」

「いやだから、みんな、冷静になってよ。私たちも学生の親でしょ?まずはその子の心のケアを優先に考えるべきよ」←ポリティカル・コレクトネス

「そうよ、その子の親だってこれを見てるかもしれないわ」

「誰が知るかそんなこと!クソ食らえだ!」

「そうだ!制裁を!」

。。。。。とまあ、こんな調子で延々と討論されてました。

後日、その学生に対する退学を求める署名運動がFacebook上で繰り広げられていましたが、私は気分が悪くなったので詳しくは見てません。

2.表と裏がない人にとっては嫌悪感、だけど社会には必要

発言に表や裏がない人にとっては、ポリティカル・コレクトネ自体が不快かもしれません。ポリティカル・コレクトネスを使う人を、二枚舌だと呼ぶ人もいるでしょう。

確かに会話がポリティカル・コレクトネスだけだと、誰も本音を言わずに表面だけの浅い会話で終わってしまいます。アメリカではそういうケースはとても多く、会議をしても時間の無駄ということも少なくありません。

しかし、普段は耳障りが良い言葉で正義を語っていた人が、豹変して一人の学生をつるし上げようと声を大にする姿に、私は何とも言えない不快感を覚えました。

アメリカに限らず、社会人として生活する上ではある程度のポリティカル・コレクトネスは必要不可欠だと思います。でも人はどんなタイミングで本性を出すかは分からず、それを見た時には幻滅を通り越して反吐が出るほどの嫌悪感を感じることを、私は遅ればせながら経験しました。

信じるか信じないかは、あなた次第です!

自殺者も多いアメリカの大学!ストレスの原因や向き合い方とは?

アメリカの大学生は、日本の大学生よりもはるかに多くの勉強が求められます。日本の大学へ進学した私自身と、アメリカの大学へ進学した息子様を比較しても、その差は一目瞭然でした。

日本では、大学に入る前の受験がものすごく大変だと言われています。私も受験は経験しましたし、確かにそれはその通りだと思います。

しかし私が大学受験の時にした勉強量と、息子が大学に入ってからしている勉強量とでは、やはり息子の勉強量の方が多いですね。

そんな勉強まみれの学生生活を余儀なくされるアメリカの大学では、精神的なバランスを崩してしまうのでしょうか、自殺者がとても多いことでも知られています。

目次

  1. キャンパスでShooting予告。そしてロックダウン。
  2. 生徒はいつも追い詰められている
  3. 大学での自殺者は多い
  4. 大学の対策とは?

1.キャンパスでShooting予告。そしてロックダウン。

数か月前、息子様が通う大学で、Shootingの予告がありました。大学側はすぐに地元の警察へ連絡して、キャンパスをロックダウンという措置をしました。ロックダウンというのは、建物も敷地もすべて封鎖して、誰も行き来できない状態にすることです。

息子はちょうどその時、すでにキャンパス寮にいたため、特に精神的なストレスを感じることもなく、普段通り勉強をしていたそうです。普段と違う事と言えば、カフェテリアへ食事に出かけられなかった、というぐらいでした。

しかしShootingの予告があったのは午後の早い時間帯。授業中の生徒も当然いましたから、ターゲットとなった建物は、地元の警察官だけではなくFBIも大量にやってきて封鎖され、トイレにも行けないような状況となってしまったそうです。

こうしたロックダウンは、アメリカの学校では日常茶飯事とまではいかなくても、それほど珍しくありません。世間をにぎわすビッグニュースにもなりません。予告があれば建物をロックダウンというのは、すべての高校でルールが決まっていて、危険な要因がないと確認されるまでは、誰もそこへ入ることも出ることもできません。

そして。

翌日には、そのShootingの予告をしたという犯人が逮捕されました。

犯人はなんと、大学キャンパス内で生活している学生の一人だったのです。

それを聞いて、私はなんだか複雑な心境になってしまいました。

だって、もしその犯人が精神的に追い詰められた上での犯行なら、誰に起こってもおかしくないと思ったからです。

はい、アメリカの大学生活は、それほど精神的なストレスが大きな世界なのです。

2.生徒はいつも追い詰められている

息子様の大学に限ったことではないでしょう。多くの大学では、学生は週末でも勉強漬けの毎日を余儀なくされます。昼間は授業に出席し、空いている時間は図書館で勉強したり、オフィスアワーと呼ばれる質問タイムには、皆が教授の元へ足を運んでいろいろと質問します。

勉強は、それだけでは終わりません。毎日、大量の課題が出るため、息子様は毎日、週末も含めて深夜まで勉強オタクな毎日を過ごしていました。

「QOLを大切にした方が良い」

「オンとオフのバランスをとればいいのに」

という声が聞こえてきそうですね。

はい。そんなことは、学生は百も承知です。しかし、無理なのです。のんびりリラックスしていると、単位が取れません。だから、壊れそうなギリギリのところでみんなが踏ん張り、必死に勉強をするのです。

そんな毎日を過ごす中では、当然、精神を病んでしまう子はいるものです。私自身も、息子様が必死に頑張る姿を見て、遠くからではありますが心配してきました。

そして、あともう少しで卒業だというタイミングで聞いたShooting予告事件。皆がギリギリのところで頑張っているからこそ、誰がああいう状態になってもおかしくないと、私はその時思いました。

勉強だけがストレスの原因とは限らない

一日のほとんどを勉強して費やすのですから、勉強がストレスの大きな原因となっていることは、言うまでもないことだと思います。

しかし、勉強だけではない点も、知っておかなければいけません。

例えば、人間関係の悩みとか、ホームシックとか、恋人と別れたというのも、きっと精神的なストレスだと思います。学校の雰囲気によっては、肌に合わないとか、環境になじめないという人もいるかもしれません。

3.大学での自殺者は多い

アメリカの大学は、他のライフステージと比較しても自殺者が多いことで知られています。大学生の16%はうつ病を患っており、その多くは大学生になってから発症したという統計もあります。

実際の数を見ると、自殺未遂を試みる学生の数は全米で年間24,000人程度、そのうち1,100人は自殺に成功しています。

また、日常的に大きなストレスにさらされる大学生活の中では、どうしても入学前と比較すると自殺のリスクは高くなってしまいます。

  • 女子は男子よりも自殺未遂リスクが2倍から3倍も高い
  • 男子は女子よりも自殺による死亡率は4倍から6倍高い
  • 学生の12%は在学中に真剣に自殺したいと考えている
  • 学生の26%は、頻繁に自殺したいと考えながら学生生活を送っている

息子様の大学でも、これまで何回か自殺未遂者が出たというお知らせが回ってきました。自殺で亡くなった生徒が出ていないことは不幸中の幸いですが、自殺未遂でも本人は相当に追い詰められていたのだと察します。また、精神的ストレスからドラッグに手を出してしまう生徒も、数多くいます。

4.大学の対策とは?

大学生が精神的に病んでしまうことは、今に始まったことではありませんし、特定の大学に限ったことではありません。だから多くの大学では、色々な対策を講じています。

  • キャンパス内のクリニックでカウンセリングを受けられる。無料。
  • 定期的にセラピードッグがキャンパスへ来る
  • キリスト教やユダヤ教ではキャンパス内に神父がいて、話を聞いてくれる
  • 気分転換のためにイベントが開催される

などが、息子様の大学で実際に行っている対策です。

全米どの大学でも、勉強がハードすぎるから少しマイルドにしますね、という対策はしていません。少なくても、息子が通う大学では、そういう対策は検討すらされてはいません。

「大学は精神的ストレスの強い場所なので、自分なりにバランスを取りながら乗り越えてください」

というのが、大学側の見解です。

これから大学へ子供を見送る方は、親と離れて生活するだけでなく、ストレスまみれのキャンパス生活が子供に与える精神的な影響を考えた上で、できる範囲で子供の心のサポートをしたいものですね。

アメリカの学校選びと人種の影響

アメリカでは、住んでいる場所によって小学校から高校までがすべて学区で区切られています。学区が気に入らなくても、親が学区外で仕事をして子供を職場のそばの学校に入れるとか、私立に入れるなどの対策をしない限りは、決められた学区へ子供を通わせなければいけません。

多民族国家なアメリカですが、マイノリティーは同じ人種でコミュニティを作ることが多いですよね。チャイナタウンとかジャパンタウン、リトルイタリーなど、全米にはたくさんのマイノリティコミュニティがあります。そのためエリアごとに線引きされる学区の人種も、どこに住むかによって大きく偏ることは珍しくありません。

目次

  1. どうして学校を選ぶ際に人種を気にしなければいけないのか?
  2. 学校の選び方
  3. まとめ

1.どうして学校を選ぶ際に人種を気にしなければいけないのか?

どうして学校を選ぶ際に、生徒や先生の人種を意識しなければいけないのでしょうか?お前、考えすぎなんじゃねーのか?被害妄想が強すぎるんじゃないのか?なんて罵声が聞こえてきそうですが、これは私の独りよがりな意見ではなく、多くのマイノリティコミュニティでは意識されていることです。

人種を気にしなければいけない理由、それは一つしかありません。

人種差別、もしくは類似する経験で子供が不快な思いをせずに済むように。

というものです。

もちろん、住む場所によっては、そんな贅沢を言っていられないことはあるでしょう。息子の場合にも、アジア人すら皆無という学校に通っていたこともあれば、アジア人がチラホラいる学校に通っていたこともあります。

特定の人種が95%を占めるような学校は、マイノリティとしては避けた方が無難、という声は多いですね。その理由は、やはり学校で不快な経験をするリスクが高くなるから。

必ずしも、マイノリティが少ない学校では人種差別が横行しているというわけではありません。しかし、明らかな差別とかイジメはなくても、その場の空気とか、なぜか空気のような扱いを受けたりするとか、同じことをしても処分が違うとか、また同じテストの点数でも成績が違う、なんて事態が起こるリスクがあることは、理解しておいた方が良いでしょう。

多くの人種差別事例では、周囲は「考えすぎじゃないの?」と言ってしまうような、本人しかわからないようなことがあるものです。本人しか分からないような小さなことだと、子供が何も言わなければ親ですら知ることはできないでしょう。その可能性がゼロではないことは、アメリカで暮らすマイノリティなら多少は理解しておいた方がよいかもしれませんね。

極端な例を挙げると、教室で誰かの消しゴムがなくなったとしましょう。一番最初に疑われるのはマイノリティ、なんてこともこの現代社会の中で残念ながら起こります。

子供の頃にそうした理不尽な経験をすると、心にトラウマ的なダメージを負いかねません。だからこそ、マイノリティの親は、少しでも子供の学習環境をマシなものにしたいと考えるのでしょうね。

2.学校の選び方

人種を考慮した上での学校の選び方は、いくつかあります。

教師とスタッフの人種をチェック

学校の生徒は毎年入れ替わり立ち代わりなので、そこを数えても、あまり意味がないかもしれません。しかし、長く務める教師やスタッフの人種をチェックすることで、その学校がどのぐらい多様性を重視しているかが分かります。

教師とスタッフの人種をチェックする際には、何人働いているという数だけでなく、どんなポジションについているかという点もできればチェックするのがおすすめです。

Advanceクラスにマイノリティがいるか

マイノリティが在籍していても、上級クラスにいないのでは、なんとなくきな臭い感じがしますよね。そうした点に関しても、できれば事前にチェックした上で学校を選びたいものです。

上級クラスにおける人種別統計を見るならこちらから(不快になるので閲覧注意)

停学や退学になった生徒の人種別割合

人種を問わず、よろしくないことをすれば学生は停学や退学の処分を受けます。しかし学校によっては、特定の人種に対しては甘く、別の人種に対しては厳しい処分を課す所も、残念ながらあります。

処分された学生の割合を見るならこちらから(吐き気がするので閲覧注意)

学生の進路

人種の多様性だけで学校を選ぶことに対しては、賛否両論あるでしょう。もちろん、それが何よりも大切という人もいます。しかし中には、人種が偏っていても、子供にとって最高かつ最強の教育環境を与えてくれる学校に行かせたいという親も、もちろんいるわけですね。

その場合には、卒業後の進路をチェックすることも、大切なポイントです。また学校によってAPクラスやDual Creditクラスのラインナップが異なるので、その辺を比較して決めるという方法もアリでしょう。

3.まとめ

子供が楽しい毎日を過ごす場所である学校。学校の選び方によって、子供にとって毎日が楽しくなることもあれば、暗い毎日になってしまうこともあります。子供の学校を選ぶ際には、できれば実際に学校へ足を運び、スタッフの対応や雰囲気などを肌で感じたうえで慎重に決めるのが良いかもしれませんね。

毎年持ってこいと言われるSchool Supplyで知っておきたい事とは?

アメリカの小学校では、毎年School Supplyのリストが渡されて、それを学期の初日に持ってこいと命じられます。

近年ではオンラインでリストを公表している学校が多いのですが、息子様がキンダーに上がったばかりの大昔には、夏休み中に学校の受付にサプライのリストがリストアップされた紙が置かれていて、それをママ友同士でシェアしていました。

今回は、知らない人にとっては「へ?何これ?」となるであろうSchool Supplyについて、知っておきたいことをご紹介しますね。

目次

  1. School Supplyとは?
  2. 名前は書いた方が良い?
  3. 年度の途中でなくなることもある!どうなるの?
  4. 去年の残りを翌年に使ってもOK?

1.School Supplyとは?

School Supplyとは、一言でいうなら子供たちが教室の中で使用する文房具などですね。中には、手を拭くワイプとか、ティッシュの箱などを持ってこいという学校もあり、学校ごと、学年ごと、またはクラスごとによって必要なリストは異なります。

アメリカの学校では、特にキンダーから低学年にかけては、学年の初めに生徒が持ってきたSchool Supplyを先生がすべて教室内で管理して、皆で使います。多くのクラスでは、机が班のようになっており、そこにハサミとかノリなどが置かれています。それを、班で仲良く使いましょう、というスタンスですね。

School Supplyには、

あたりが一般的ではないでしょうか。

中には、ラミネートのシートを持ってこいと言われたり、マグネットタイプのアルファベットを持ってこいなど、探すのにけっこう苦労するようなアイテムを指定されることもあります。その他にも、クラスで使うポスターやラグを買うので10ドルのチェックを持ってこいという先生もいたりします。

2.名前は書いた方が良い?

名前を書くかどうかは、先生が指定します。学校によっては、これとこれには名前を書いてください、これは書いちゃダメ、と言った指定があったり、全部に名前を書けというクラスもあります。また、何にも名前を書かないでくださいというクラスもあります。

年齢が低い学年だと、クラス内でシェアするので名前は書くなと言われるものが多いですが、小学校の中学年ぐらいになると、School Supplyは自分で使うものを自分で持ってくるというスタンスとなり、名前を書いてくださいということが増えるような気がしますね。

3.年度の途中でなくなることもある!どうなるの?

鉛筆などは、年度の初めにみんなが持ち寄るので、1年を待たずに使い切ってしまうということはほとんどありません。しかし中には、学校の鉛筆を家に持って帰ったまま返却しない生徒もちらほらいます。そういう子が多いクラスだと、なぜか鉛筆が足りないという事態になりかねません。

そういう事態が起こった時には、先生から親全員へメールが送られてきて、寄付してくださいと言われます。誰が何を寄付するという担当制ではなく、不足しているのは鉛筆とマーカー、消しゴムなので、この中から選んで寄付してほしい!というスタンスが多いですね。

もしも保護者が誰も反応しなかったら、先生が自腹で購入することになります。さすがにそれは嫌だという先生が多いので、家庭に何度もお知らせメールを送ってきたり、「まだ間に合います!」的なメールを送ってきたりします。

私は一度、先生から個人的に「ミセスXX、もし可能なら、XXを寄付してくれないかしら?」とお願いされたことがあります。心の中では「自分で買えばいいじゃん」と思いましたが、NOと言えるはずがなく、その足ですぐに店へ買いに行き、多めにクラスへ届けました。

4.去年の残りを翌年に使ってもOK?

これは、ほとんどの親が経験していることではないでしょうか。クレヨンとか色鉛筆などは、1年使うと確かに使い古した感が出ます。でもすべての色がそろっていれば、まだ使えます。この古びたクレヨンを翌年に持たせるべきか、もしくは新しいクレヨンを買って持たせるべきか、私は毎年悩みました。そして、買っても数ドルなら新しいものを持たせようと毎年クレヨンを買い続け、自宅には使い古した半分ぐらいの長さのクレヨンたちがどんどん増えていきました。

クラスでシェアするわけではないノートは、今でも大量に自宅に残っています。私が手作りのメモ帳にしたりして積極的に消費していますが、とても使い切れる量ではありません。これから何年も、息子様のノートをメモ帳として使う私の人生は続くことでしょう。。

使い古しのものでも新品のものでも、スクールサプライとしては問題ありません、特に自分で使うアイテムなら、毎年新しいものを買いそろえる必要はないので、去年のものをそのまま使うのもアリだと思います。息子様のノートも、リサイクルすればよかったな、と今になって思います。