マイノリティが学校を選ぶ際に知っておきたい注意点

photo of people holding each other s hands

アメリカでは、住んでいる場所によって小学校から高校までがすべて学区で区切られています。学区が気に入らなくても、親が学区外で仕事をして子供を職場のそばの学校に入れるとか、私立に入れるなどの対策をしない限りは、決められた学区へ子供を通わせなければいけません。

多民族国家なアメリカですが、マイノリティーは同じ人種でコミュニティを作ることが多いですよね。チャイナタウンとかジャパンタウン、リトルイタリーなど、全米にはたくさんのマイノリティコミュニティがあります。そのためエリアごとに線引きされる学区の人種も、どこに住むかによって大きく偏ることは珍しくありません。

目次

  1. どうして学校を選ぶ際に人種を気にしなければいけないのか?
  2. 学校の選び方
  3. まとめ

1.どうして学校を選ぶ際に人種を気にしなければいけないのか?

どうして学校を選ぶ際に、生徒や先生の人種を意識しなければいけないのでしょうか?お前、考えすぎなんじゃねーのか?被害妄想が強すぎるんじゃないのか?なんて罵声が聞こえてきそうですが、これは私の独りよがりな意見ではなく、多くのマイノリティコミュニティでは意識されていることです。

人種を気にしなければいけない理由、それは一つしかありません。

人種差別、もしくは類似する経験で子供が不快な思いをせずに済むように。

というものです。

もちろん、住む場所によっては、そんな贅沢を言っていられないことはあるでしょう。息子の場合にも、アジア人すら皆無という学校に通っていたこともあれば、アジア人がチラホラいる学校に通っていたこともあります。

特定の人種が95%を占めるような学校は、マイノリティとしては避けた方が無難、という声は多いですね。その理由は、やはり学校で不快な経験をするリスクが高くなるから。

必ずしも、マイノリティが少ない学校では人種差別が横行しているというわけではありません。しかし、明らかな差別とかイジメはなくても、その場の空気とか、なぜか空気のような扱いを受けたりするとか、同じことをしても処分が違うとか、また同じテストの点数でも成績が違う、なんて事態が起こるリスクがあることは、理解しておいた方が良いでしょう。

多くの人種差別事例では、周囲は「考えすぎじゃないの?」と言ってしまうような、本人しかわからないようなことがあるものです。本人しか分からないような小さなことだと、子供が何も言わなければ親ですら知ることはできないでしょう。その可能性がゼロではないことは、アメリカで暮らすマイノリティなら多少は理解しておいた方がよいかもしれませんね。

極端な例を挙げると、教室で誰かの消しゴムがなくなったとしましょう。一番最初に疑われるのはマイノリティ、なんてこともこの現代社会の中で残念ながら起こります。

子供の頃にそうした理不尽な経験をすると、心にトラウマ的なダメージを負いかねません。だからこそ、マイノリティの親は、少しでも子供の学習環境をマシなものにしたいと考えるのでしょうね。

2.学校の選び方

人種を考慮した上での学校の選び方は、いくつかあります。

教師とスタッフの人種をチェック

学校の生徒は毎年入れ替わり立ち代わりなので、そこを数えても、あまり意味がないかもしれません。しかし、長く務める教師やスタッフの人種をチェックすることで、その学校がどのぐらい多様性を重視しているかが分かります。

教師とスタッフの人種をチェックする際には、何人働いているという数だけでなく、どんなポジションについているかという点もできればチェックするのがおすすめです。

Advanceクラスにマイノリティがいるか

マイノリティが在籍していても、上級クラスにいないのでは、なんとなくきな臭い感じがしますよね。そうした点に関しても、できれば事前にチェックした上で学校を選びたいものです。

上級クラスにおける人種別統計を見るならこちらから(不快になるので閲覧注意)

停学や退学になった生徒の人種別割合

人種を問わず、よろしくないことをすれば学生は停学や退学の処分を受けます。しかし学校によっては、特定の人種に対しては甘く、別の人種に対しては厳しい処分を課す所も、残念ながらあります。

処分された学生の割合を見るならこちらから(吐き気がするので閲覧注意)

学生の進路

人種の多様性だけで学校を選ぶことに対しては、賛否両論あるでしょう。もちろん、それが何よりも大切という人もいます。しかし中には、人種が偏っていても、子供にとって最高かつ最強の教育環境を与えてくれる学校に行かせたいという親も、もちろんいるわけですね。

その場合には、卒業後の進路をチェックすることも、大切なポイントです。また学校によってAPクラスやDual Creditクラスのラインナップが異なるので、その辺を比較して決めるという方法もアリでしょう。

3.まとめ

子供が楽しい毎日を過ごす場所である学校。学校の選び方によって、子供にとって毎日が楽しくなることもあれば、暗い毎日になってしまうこともあります。子供の学校を選ぶ際には、できれば実際に学校へ足を運び、スタッフの対応や雰囲気などを肌で感じたうえで慎重に決めるのが良いかもしれませんね。

投稿者: samuraipassport

こんにちは!アメリカ在住のジャーナリスト兼ライターです。アメリカへの移住から生活まで初心者が知っておきたい情報を発信していきます!アメリカに住んでみたい人や海外に憧れている人にとっても役立つ情報が満載です!

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