小さな子供と一緒にレストランへ行き、子供が何を食べるかを決めるその決定権が誰にあるかについては、日米で比較されることも多いですし、色々なところでよく話題となります。
ステレオタイプな意見としては、
- 日本の親は子供にメニューを選ばせずに親が決める
- アメリカの親は子供にメニューを選ばせる
といったところではないでしょうか。
実際に私が子育てしてきた中では、このステレオタイプは必ずしもすべての親に当てはまるわけではありませんでした。そこで今回は、”レストランで子供にメニューを選ばせる”ことの是非を考察してみます!
目次
1.キッズメニューが楽しくて安い!
アメリカの飲食店では、キッズメニューが別途で準備されていることが多いです。大人が見るメニューの一部にキッズメニューが紹介されていることもありますが、別途でキッズメニューが用意されていて、子供が座ったら目の前にそのメニューを出してくれたりします。



メニューは、写真付きのメニューがラミネートされている店もあれば、使い捨ての紙にメニューがプリントされていて、食事の際にはマットとして使えたり、待っている時には塗り絵ができるなど、楽しい遊び道具となっていることも多いです。そうした店では、クレヨン数本と共にメニューを渡してくれます。
キッズメニューが写真付きだと、子供はメニューの写真を見ながら「これ食べてもいい?」と聞くことが多いのではないでしょうか。
キッズ向けのメニューはどれもリーズナブルで、お高い店でも5ドル以下がほとんどです。だから子供が全部食べ切れなくても、親としては「くっそー!もったいないことをしたじゃないかっ!」とならずに済みますね。
キッズメニューに写真がついていなければ、就学前の子供だと読めない可能性は高いでしょう。そんな時には、親がメニューを読み上げて、どれにする?と聞くのが一般的かもしれません。我が家もそうしていました。
キッズメニューの選択肢はそれほど多くはなく、レストランによっては3種類ぐらいしかなかったり、多くても5種類ぐらいでした。迷いながらも子供が選べるという点で、とても優秀なシステムだと思いますね。
2.子供に選ばせるメリットとデメリット
レストランで子供自身にメニューを選ばせることは、子供にとっては「考えて意思決定をする」という重要なプロセスを実践できる絶好のチャンスです。子供の大好物を親が知っていて、きっとそれを注文するだろうなと分かっていても、あえて子供に選択肢を与えて決めさせることは、大きなメリットがあります。
具体的には、
- 状況に応じて意思決定ができる人間になる
- 選択肢の中から選べるスキルを身に着ける
- 選ぶ自由と食べる責任をセットで学べる
- 相手の意見を尊重できる人間になる
- 自分の意見を持てる人間になる
などがあるでしょう。
それでは、レストランで子供にメニューを選ばせることには、どのようなデメリットがあるのでしょう?
考えてみましたけれど、思い浮かびませんでした。強いて挙げるとすれば、食べ切れずに残してしまい、食べ物が無駄になるという事かなと思います。しかしキッズメニューは大人なら数口で完食できる量なので、子供が残した分は親のお腹に入れれば、食料ロスを回避できます。
ミルクしか飲めない赤ちゃんの時期にあえてキッズメニューを選ばせる必要はありません。しかし子供が普通食を食べるようになったら、レストランでの外出タイムをより楽しくワクワクできる経験にするためにも、ぜひお子様に選ばせてはいかがでしょうか?
3.私が見たバリエーション
私の子育てでは、さまざまな人と子連れで食事に行く機会がありました。その時、皆さんどのように子供にメニューを選ばせているのか、人によってバリエーション豊かでしたので、ここでご紹介しますね。
「これでいいよね?」
アメリカ人の親でも、子供に選択させず、子供が食べられそうなものを親が選んで子供に賛同を得る、という人はいます。
「あなたの好きなMac&Cheeseあるわよ」
これも、子供に選択させるというよりは、親が選んだものを子供が受け入れるというスタイルですね。
「Mac&Cheeseにしたら?」
これも、選択肢を子供に与えるわけではなく、親の提案を子供が飲むというスタイルです。
「何にする?」
どんな選択肢があるか分からない状態で子供が何を食べたいか聞く、フリースタイルなパターンですね。
「Mac&Cheeseとハンバーガー、どっちにする?」
比較的多いのがこのパターンでした。親はキッズメニューを読み上げ、子どもに選択させるというものです。中には「どれもヤダ」という子もいたりしましたが、たいていは「うーん、、、ハンバーガーにする」と選んでた子が多かったです。
レストランでの外食をする機会でも、子育てに役立つアイデアはたくさんあります。