年間400万件超!児童虐待の定義とは?

アメリカでは、年間400万件を超える児童虐待が報告されています。

子供を虐待するというと、殴ったり蹴ったりといった暴行をイメージする人は多いですよね。もちろん、それも虐待です。

しかし、虐待は肉体的なものだけではありません。ほかにもたくさんあります。

ここでは、私達が既に知っていると思っている虐待について、定義や具体的な例を考えてみます。

目次

  1. Physical Abuse
  2. Sexual Abuse
  3. Emotional Abuse
  4. Child Neglect
  5. Bullying&Cyberbullying
  6. Grooming

1.Physical Abuse

これは身体的に子供を虐待することで、具体的には以下があります。

  • 殴る
  • 蹴る
  • ぶつかる
  • 噛む
  • 髪を引っ張る
  • 首を絞める
  • 投げ飛ばす
  • 口の中にモノを詰め込む
  • 叩く
  • その他、子供に怪我を負わせる行為

アメリカで暮らす成人の約28%は、子供の頃に身体的虐待を受けたという報告があります。

そういえば昭和の日本では、こうした身体的な虐待を「しつけ」と呼んで称賛していた時代がありましたっけ。私も父親から、しつけと言う名目でひっぱたかれたことが何度もありましたが、あれは虐待です。

2.Sexual Abuse

これは性的な虐待です。アメリカの成人のうち、約20%は子供の頃に性的虐待を受けたことがあるのだそうです。

性的虐待には、

  • 大人の性行為を子供に見せる
  • 大人の性器を子供に見せる
  • 不適切な性的な話を子供にする
  • 子供と性行為やオーラルセックスをする
  • 子供に売春をさせる
  • 子供に性的な言動をさせる
  • 子供をポルノ作品へ出演させる

などがあります。ここでいう子供とは、小さな就学前の子供ばかりではなく、法律でっ未成年だと決められている年齢なら、中高生もすべて含まれます。直接子供に触れる/触れないに関わらず、虐待は成立します。

3.Emotional Abuse

心理的な虐待です。ひっぱたいたりと言った身体的な暴力行為はなくても、ネチネチと嫌味を言い続ける行為は、子供の精神状態に大きな負担がかかる虐待行為です。

  • 子供を無視したり拒絶して、自分は愛されていないのだと子供に思わせる
  • 子供からの愛情表現を拒絶して気持ちを傷つける
  • 子供を辱める言動。批判や避難、無理な要求や大きなため息、きつい言葉で子供の自尊心を叩き潰す行為
  • テロ的な行為。脅迫や恐怖によるしつけ、傷つけたり殺すと脅すなど。
  • 隔離。子供を他の子供や好影響な環境から遠ざけて隔離する。
  • 子供を犯罪に巻き込む行為

などがあります。「だからお前はダメなんだ」「何度言っても分からないのか、このクソ野郎」なども、すべて心理的な虐待行為です。

4.Child Neglect

ネグレクト行為です。子供の健康や安全、福祉を提供するはずの大人が、その義務を果たさずに無視したりネグレクトをする行為が含まれます。

  • 子供を置き去りにして親が外出してしまう。旅行に行くというクズもいる。
  • 子供に食事や飲み物を与えない
  • 季節や気温に適した服を与えない
  • 育児不適合者に子供を預ける
  • 子供にアルコールや薬物の使用を認めたり、犯罪行為を認める
  • 子供が病気になっても病院へ連れて行かない
  • 子供を学校に通わせない

などがあります。育児をするのは親の義務なのですから、それを非常識な範囲で怠ると虐待となります。

5.Bullying&Cyber bullying

イジメやネットイジメです。大人から子供に対する虐待とは限らず、子供同士のイジメなども虐待となります。最近ではお互いに顔が見えないネット環境でのいじめが深刻な問題となっており、対策が求められています。

イジメには、

  • からかう
  • 変なあだ名で呼ぶ
  • 仲間外れにする
  • 噂を流す
  • 公共の場で辱める
  • 身体的な暴力も含まれる。叩いたり蹴ったり、突いたり押すなど。

などがあります。

サイバーイジメには、

  • 掲示板など不特定多数が見る場所に相手が傷つくコメントを残す
  • 恥ずかしい画像や動画を投稿したり共有する
  • ネットで「死ね」と言う
  • テキストやオンラインなどを使って脅迫する
  • 個人情報を流出させる
  • その人の評判を地に落とし、ネガティブな風評被害を与える
  • 悪意を持って意図的に仲間外れにする

などがあります。

6.Grooming

グルーミングとは、一言でいえば「手なづける」という行為です。多くの場合には、性的虐待のターゲットに対して犯罪者が近づくための手段となっており、特にネット上には常時5万人以上の犯罪者がウロウロしているというデータもあります。

グルーミング行為には、

  • ターゲットを特定して近づき、信頼を得る
  • 親に内緒で特別なお友達と言う関係を築く
  • 子供を親や友人から孤立させ、自分に近づくように仕向ける
  • 突然レイプなどの性的接触はせず、少しずつ様子を見ながら行うのが特徴
  • 恐怖と罪悪感で子供の気持ちを支配する

などがあります。

虐待にはいろいろな種類があり、それぞれ定義や特徴は異なります。しかし大きくまとめて言うなら、子供の健康や安全、そして将来に対してマイナスの影響を意図的に行う行為だと言えますね。

アメリカには塾がない!じゃあ勉強はどうするの?

日本では、何十年も昔から塾というものがあり、多くの子供が通いますよね。塾に行かなければ高校や大学に合格できないというわけではありませんが、分からない所を教えてくれる塾、また学校では教えてくれない難しいところまで学習できる塾は、多くの受験生に人気があります。

しかしアメリカに来ると、塾という文化がないことに気づきます。サリバンなど、塾的なサービスがないわけではありません。しかしそうしたものは、都会限定、そして日本人や韓国人、中国人などアジア人が多い地域限定となっているのが一般的です。

その理由は、簡単。もともと塾という文化を知らないアメリカ人を対象にしても、ビジネスとして成立しない可能性が高いからですね。

目次

  1. 塾がない。じゃあ勉強は誰が教えるの?
  2. 必殺技。天才に聞く。
  3. 基本的には学校の勉強オンリーがアメリカ流
  4. アメリカに塾が浸透しない理由

1.塾がない。じゃあ勉強は誰が教えるの?

私の息子様が育った環境には、塾というものは全くありませんでした。塾?何それ聞いたことない、という人が大半でした。苦手な教科だけでも個人的にサポートしてくれる何かが欲しいと思い、家庭教師的なものを模索しましたが、それすら都会限定で私たちが住んでいるエリアにはありませんでした。

言葉があまり関係ない数学なら、私でもある程度教えることができます。しかし他の学科に関しては、私なんて正直何の役にも立たないでしょう。だから、最初から私が家庭教師をしようという考えは持ちませんでした。

それじゃ、誰が教えるの?

そうです。教えるのは学校の先生なのです。

アメリカの学校には、放課後に先生に個人的に勉強を見てもらえるTutor Hourなるものが存在しています。毎日すべての先生が見てくれるわけではないものの、事前に予約しておけば先生は時間を作ってくれます。

中にはライブラリを放課後に開放し、先生が交代で常駐しながら勉強を見てくれる学校もあります。

息子様の学校には、個人的に先生へ事前予約をすれば勉強を見てくれるというシステムだったはずなのですが、残念なことにやる気ゼロな先生がいたりして、まったく意味をなしていませんでした。はい、公立の学校あるあるです。

2.必殺技。天才に聞く。

そこで私は、ある必殺技を考え付きました。それは、同じ学年にいる天才少女へ聞くという方法です!

息子の学年には超絶天才な女子が一人いて、3年も飛び級しているのにVerdictorianという圧倒的な優秀さを誇っています。彼女はのちに余裕のよっちゃんでMITへ、しかも全額無料のフルライドで進学したほどの子で、ハイスクールの時からも優秀すぎて困っちゃうレベルでした。

我が家は偶然にもその天才女子と同じストリートに住んでおり、息子はそれなりに面識があったようです。同じアジア人つながりで、何回か会話をしたこともありました。

私が一度、先生の都合が悪いなら天才少女へ行けばいいじゃないの、教えてくれるのでは?と息子へ吹き込んだところ、そこからは時間がある時には彼女へ聞くこともあったようですね。

3.基本的には学校の勉強オンリーがアメリカ流

基本的にアメリカの公立校では、そんなに難しすぎて解けないというレベルはやりません。やったところで意味不明ぽかんになってしまう子が続出するだけなので。

それに、大学受験のためのSATやACTも、難しすぎて解けねーぞという日本の私大受験問題のような感じではなく、しっかり準備すれば満点も取れるような標準試験となっています。

つまり、学校の勉強をしっかりやっていればハイレベルな大学にも合格できますよ、という考え方がアメリカ人全般に浸透しているのです。学校以外の時間はクラブ活動や友達との楽しい時間、なんで勉強なんかに費やすわけ?という考えなのかもしれません。

4.アメリカに塾が浸透しない理由

アメリカに塾が浸透しない理由はずばり、

アメリカの大学進学は一発勝負じゃないから

だと思います。

  • 大学在学中の編入は日常茶飯事
  • 社会人になってから大学へ入学し直すことも可能
  • SATやACTの試験は一発ではなく、何度もチャンスがある
  • 少数ではあるものの、大学に行かなくても経済的に成功することも可能

だから、楽しい青春時代を勉強一筋に費やすことがベスト、という結論に至らないのかもしれません。

No Child Left Behind政策の真実

アメリカでは、2002年にNo Child Left Behindというプログラムがスタートしました。これは、クリントン政権が行っていた「貧困層の子供にも最低限の教育をうけさせよう」という政策の流れをブッシュ政権が引き継いだもので、2002年に政策の一つとして誕生したのです。

正式な政策となった背景には、世界に台頭する中国の理系力に対して、アメリカの子供たちが圧倒的に負けていたことに対する危惧や懸念がありました。アメリカは世界のナンバーワンなのだから、子供たちが受ける教育もナンバーワンにしようぜ、という意図だったのかもしれません。

目次

  1. 2015年に失効。成果は出たのか?
  2. 国民の完全な勘違い
  3. ワークブックを買うときの注意点

1.2015年に失効。成果は出たのか?

No Child Left Behindは、2002年にスタートして2015年までという期間限定の政策でした。具体的に何をしたのかは公式サイトを見ていただけると分かると思いますが、ざっくり一言でまとめると、

  • 学校で何を教えるかは州でも先生でもなく連邦政府が決める
  • 生徒にきっちり教えることは先生の義務

としました。皆さんもご存じの通り、アメリカは連邦政府が決めることに対して反対する人が多く、州ごとに独自の方法を好む人がたくさんいます。子供に対する教育でも、州とか学区、または先生が自由に何を教えるか決めたらよいだろう!という反発があったようですね。

またアメリカでは、日本のように全国1億人総中流階級というような横並びではなく、貧困層が多い学区もあれば、裕福な学区もあり、同じカリキュラムで同じ成果を出せというのは、現実的にも難しかったようです。

No Child Left Behindについて詳しく知りたい人はこちらから

最初から期間限定の政策だったNo Child Left Behindは、2015年をもって終了となり、現在では「政府じゃなくて州が決めようぜ」という別の政策に生まれ変わっています。

2.国民の完全な勘違い

きっとアメリカに限ったことではないのでしょう。政府が意図する政策には、それぞれ目的とか希望、理想などがあるものですけれど、国民が正確にそれを理解するとは限りません。

我が家では、No Child Left Behindがスタートしてから数年したころに、ちょうど息子がキンダーの年を迎えました。そこから私の長いボランティア生活がスタートし、たくさんの保護者と話をする中で、私はいろいろなことを考えさせられました。

  • 家庭では何もしなくても、学校が子供を天才にしてくれると思い込んでいた親
  • 学校が子供の教育に全責任を負うべきだと考え、宿題を出すなら鉛筆もよこせと先生に迫った親
  • 宿題出したらBehindになる子供が出るぞ、それでもいいのか、宿題やめろ、と先生に迫った親

などがいました。それは変だろアメリカ人。。。という人は多かったですね。

そうした親と関係しているのかどうかは知りませんけれど、先生の中にも「へ?」という人が居たりしました。

  • どういうわけか、数学の授業に民主主義を採用して答えを多数決で決めた先生
  • 「私は離婚したばっかりなので、今年はやる気ゼロです」と宣言した先生
  • 「できません、やりません、クレーム受けません」のポリシーを体現した先生

この親にしてこの教師あり。。。絶望的な気持ちになったこともありましたね。

そんな私に、最も強烈な印象を与えた人がいました。その方は、

「No Child Left Behindは、Leve Everyone Behindのことだ」

と言い切り、学校を相手にせずせっせと家庭での学習に力を入れていました。

当時の私は、まだアメリカでの教育には暗中模索な状態でした。でも私がこれまで経験してきた狭い常識を考えたら、Leave Everyone Behindがなんとなく現実味を帯びていたというか、理にかなっているなという気がしました。

それからは、我が家でも自宅での学習に力を入れるようになりました。

ちなみに、息子様が小学校の時に使っていたワークブックは、本屋とかアマゾンで格安で購入できるアイテムでした。別に難しい教材でなくても学校で習う範囲をしっかり理解できましたし、そこに私の受験経験から得た応用スキルをちょっとだけ試してみる、というスタンスで取り組みました。

3.ワークブックを買うときの注意点

子供は学校からも宿題を持って帰ってきますが、内容がないよ~という事は少なくありません。(※はい、笑う所です)

アマゾンなどで購入できるワークブックは、学校の学習だけじゃ物足りない、親として心配、というときに役立ちます。

いろんなメーカーがいろいろな難易度のワークブックを出しており、超簡単なレベルの問題しか乗っていないブックもあれば、難易度が高いのに問題だけで答えを配布していない教材もあります。そのため、できるだけ内容をチェックしてから買うことをおすすめします。

問題だけ大量に出して答えがないとは何事だ!という声が聞こえてきそうですね。はい。私もそう思いました。Answer Keyと呼ばれる解答集がきちんと同封されたものを選ぶことも、ワークブック選びでは大切なポイントだと思います。

ナルシスト親に育てられると子供はどうなっちゃう?

ナルシストというと、私たちが持つイメージは

  • 自分が世界で一番美しいと思っている自己陶酔
  • プライドや気位が異常なまでに高い
  • 自分は間違ってない、間違っているのは他人

あたりではないでしょうか。しかし精神学的にみると、実は私たちが持っているナルシストのイメージは、鼻くそレベルの可愛いものなのだそうです。

目次

  1. ナルシストとは?
  2. ナルシストの親に育てられた子供はどうなる?
  3. 高齢の親がナルシストだった。どう対応すればよい?

1.ナルシストとは?

ナルシストとは、医学的には自己愛性パーソナリティ障害という精神疾患です。一言でいうなら、「かまってちゃん」「Needy」な人かもしれません。自分が大きく偉大なものだと勘違いし、他人から構ってほしくて仕方なく、他人に共感したり空気を読まない気分屋は、ナルシストの可能性は高いですね。

ナルシストが親になると、いくつかの特徴が表面化するのだそうです。

  • 子供との会話でも、話題は自分のことばかり。
  • 子供が遊びたい友達を選べるわけではなく、自分の友人の子供と無理に遊ばせる
  • 行動が未熟で理不尽
  • 外面が良い。でも家の中では子供にやたら厳しい。
  • どれだけ親が犠牲を払っているかを嫌見たらしくネチネチと言う。子供に罪悪感と感謝の心を植え付けようとする。
  • 子供にとって大切なイベントでも、気分とか体調を理由に欠席する
  • 子供が嫌だと言っても、無理にスポーツや習い事を強制する
  • 子供を出汁にして他人を利用したり、個人的な利益につなげようとたくらむ
  • イライラやストレスを子供にぶつける。それを悪いと思わない。
  • 子供が一緒に何かをしようと誘っても、色々な言い訳をしてやらない。
  • 子供が巣立つことを嫌い、自立を阻む

書いていて思ったのですが、ナルシスト親って代表的な毒親みたいなものですね。

2.ナルシストの親に育てられた子供はどうなる?

上記のようなナルシストは、ある程度距離のある関係なら可もなく不可もなく、かもしれません。しかし距離が近くなればなるほど毒を発揮して嫌われます。

他人なら、サーっと潮が引くように離れていくこともできるでしょう。しかしナルシストを親に持つ子供となると、離れたいと思ってもなかなか実現はできません。

そんなナルシスト親に育てられることもは、成長過程におけるメンタル部分に、マイナスの影響が出るのだそうです。

  • 優柔不断 →非難されるのではないかという不安が先立ち、なかなか決断できません
  • 自分は無知無力、役立たずで価値がない人間だと思い込む →毒親による刷り込みの結果
  • 自分の心に壁を作る →誰にも傷つけられたくないという一心で、他人と長期的な関係を築くことに不安や恐怖を感じます
  • 自分より他人が大切 →他人にどう思われるかが気になってしまいます
  • うつ病になりやすい →周囲の期待に応えられないと自責の念に苦しめられます
  • 隣の芝が青く見えて仕方ない

3.高齢の親がナルシストだった。どう対応すればよい?

子供の頃には「親なんて大嫌いだ」という強い思いを持ちながら成長し、大人になってようやく、高齢になった自分の親が実はナルシスト親、毒親だったと客観的に知ったという人は意外と多いのではないでしょうか。

自分の親がナルシストの毒親だった。できれば関わりたくない。でも高齢だし。なんて悩んでいる皆さん、高齢のナルシスト親に対して、大人になった私たちができることはいくつかあります。と専門家の先生はおっしゃっています。

  • 変えることは不可能。毒親の間違った言動を指摘しても時間の無駄。
  • 言うことを聞く必要はない。お願いされたとおりに行動する必要もない。右から左でOK。
  • 親が慣れている親中心の世界を尊重する必要はない。親が毒親でも自分自身を大切にするべき。
  • 自分自身のやり方で、最低限の思いやりを持って接する。それだけ。
  • ナルシストは精神疾患なので、自分で対応できなければプロに依頼する方法もアリ。
  • 境界線をしっかり引く。親が境界線をはみ出したら事前に通告したペナルティを課す。
  • こちらの計画に透明性を持たせる。親の賛否は考慮しない。でも透明性を持たせることでもしかしたら理解を得られる可能性はある。

なのだそうです。幼少の頃には毒親に育てられ、成人してからも毒親と関われなんて言われることに激しく抵抗したくなる人はいると思います。

それはそれで、アリだと思います。実際にアメリカの統計によると、親と全くかかわりを持っていない、もしくは過去に親と疎遠にしていた人の割合は、なんと全体の40%以上にも上るのだとか。

それをどう考えるかはあなた次第。「覆水盆に返らず」なのか「血は水よりも濃い」なのかは、価値観やそれまでの親との関係によって大きく違うと思います。

え?噓でしょ?世界の驚愕育児あるある!

私たちが知っている常識は、私達が生きてきた文化や価値観の中で培われたものです。所変われば品変わるではありませんが、世界には、私たちが「えええっ?噓でしょ?」と腰を抜かしてしまいそうな育児方法がたくさんあります!

目次

  1. 親が店内にいても子供は外に放置
  2. 昼寝の赤ちゃんを凍える外に放置
  3. 夜更かし上等
  4. 子供もワインをたしなむ
  5. お尻ぺんぺんは違法
  6. そして我らが日本が誇る、外国には信じられない異常あるあるとは?

1.親が店内にいても子供は外に放置

えええっ?としょっぱなから驚いているあなた。まだまだお話は始まったばかりです!

これはデンマークの文化では全く変ではないことで、親がショップで買い物をしている時や、レストランで食事をしている時には、なんとベビーカーに乗っている赤ちゃんは、ベビーカーごと外に放置されるのだとか。

デンマークの人曰く、デンマークのベビーカーは世界の中でもトップレベルの最先端技術が駆使されており、テクノロジーを駆使したベビーモニターが標準装備されているのだとか。だから安心なんですって。

2.昼寝の赤ちゃんを凍える外に放置

はい、これはノルウェイやスウェーデン、そしてフィンランドのあるある育児です。これらの国ではもともと日射量が少ないため、太陽光に当たることは健康法として「とても良いこと」だと考えられています。

それはもちろん、否定できません。

しかし、この凍える北欧の国では、なんと氷点下な季節でも、赤ちゃんを毛布に包み込んで屋外で昼寝させるのが良しとされているそうです。

新鮮な空気は体にとても良いのだそうで、免疫力を高めて風邪やインフルエンザなどにかかりづらい体質づくりに貢献してくれるのだとか。

3.夜更かし上等

日本でも、近年では小さな子供が塾に通ったり習い事に行ったりしているため、就寝時間は結構遅いと思います。これは日本だけでなく、台湾や香港、またインドなどでも同じです。

子供が何時ぐらいに寝るかという点については、国によって大きな違いがあります。例えばオーストラリアとかニュージーランドなどでは、子供はなんと夜8時前には就寝するのが普通なのだとか。

一方、上記のアジア諸国では、小学校でも平均10時。中学校に入るともっともっと遅くなってしまいます。しかしそれは、「子供は忙しいので普通のこと」なのです。

4.子供もワインをたしなむ

飲酒してはいけない年齢は、国によって違います。しかしワインの都イタリアでは、なんと子供でも食事の際にワインを飲む習慣があるのだそうです。

ヨーロッパでは、合法的に飲酒ができる年齢は18歳~と決められています。しかし、家族の絆や文化の方が大切だと考えるイタリア人にとっては、子供だって食卓でワインを飲むことに対して、まったく違和感を感じない家庭が多いのだとか。

5.お尻ぺんぺんは違法

私が子供の頃には、しつけという名目で親からひどい仕打ちを受けたことがありましたし、学校でも教師が生徒を平手打ち、なんてことは日常茶飯事でした。

しかし時代は変わり、今では日本でも体罰的なことはNGな方向になっているのではないでしょうか。

これはアメリカでも同じです。小さな子供に対して、素手ではなくベルトで「しつけ」をする親はよく聞きますし、素手でお尻をひっぱたくのは「しつけ」で体罰ではないと考える人もたくさんいるようです。

しかしスウェーデンでは、親による子供へのお尻ぺんぺんは、それがしつけであろうと何であろうと、違法行為となっています。

1979年に法改正によって決められたもので、現在ではスウェーデンだけでなくほかに52の国が子供へのこうした異常なしつけを禁止しています。

6.そして我らが日本が誇る、外国には信じられない異常あるあるとは?

皆さん、ここまで読んで、「主語がデカいだけなんじゃないの?」なんて半信半疑だった人は多いのではないでしょうか。

しかし、私たちが生まれ育った日本にも、外国からは信じられない異常なあるある育児は存在しています。それは、

小さな子供でも一人で電車やバスに乗る

という事です。

ね?そう言われれば、他の国の異常あるあるも、そうなのかな、なんて思えてきませんか?

一歩間違えたら誘拐犯になってたかも!?

アメリカには、日本の常識とは全く違う常識があります。特に子供に関しては、私たちが日本人として持ち合わせている常識とか親切心で行ったことでも、アメリカでは「余計なお世話」「するべきじゃない」「犯罪者の疑いあり」とみられてしまうことがあるかもしれません。

目次

  1. 事件は、街のお祭りで起きた
  2. 親切は犯罪?
  3. 知らない子供に触れることはハイリスク

1.事件は、街のお祭りで起きた

アメリカでは、人口1,000万人ぐらいの規模の町なら年に1回か2回ほど、Fairと呼ばれるお祭りが開催されます。これは簡易遊園地みたいなもので、ショッピングモールの駐車場のような広い場所に、子供向けのアトラクションがずらりと設置されて、子供たちが楽しく遊べるというものですね。

ちなみに、当たり前ですがアトラクションは有料です。

息子が2歳の時、私たちはカリフォルニアに住んでいました。それまでFairなるものに足を運んだことがなかった私は、ワクワクしながら夫と息子と3人で足を運びました。

Fairに設置されるアトラクションの多くは、小さい子供が喜びそうなものばかりです。子供だけで乗せる親もいますし、親が一緒に乗ってもOKな乗り物もたくさんあります。息子が乗りたいと指さした乗り物は、子供だけでもOKかつ親と一緒でもOKな乗り物で、私たちは家族で乗ることにしました。乗り込んだら、係の人がシートベルトを締めてくれました。

アトラクションが終了すると、私は自身のシートベルトを外して隣にいた息子のベルトも外し、降りようとしました。

その時、後ろから子供の泣き叫ぶ声が聞こえたのです。

2.親切は犯罪?

振り返ると、息子と同じぐらいの年齢の女の子が、どうやら降りたいのにシートベルトを外すことができず、しかも他の人はほとんど降りてしまったため、パニックになって泣き叫んでいたようでした。

あたりを見ると、係員は次の乗客のチケットを確認する作業で忙しく、誰も助けに来ません。

私は、余計な親切心を出してしまい、「大丈夫?」とその子に聞きました。するとその子は泣き叫びながら「外せない!」というのです。そのまま泣く子を放置して降りてしまうこともできましたが、その子のシートベルトを外すことぐらい大したことではないと思い、私は外してあげました。

今から考えると、おそらく私自身の危機管理が十分ではなかったのでしょう。今もし同じ状況になったならきっと、あなたの親がすぐ来るよと告げ、私はそのまま自分の家族と共に降ります。

しかしその時の私は、助けるのが親切だと思ったのです。

その後、私達は乗り物の台から地面へ伸びる階段を下りたのですが、その階段がけっこう急でした。夫がちょうど階段の所で息子を抱っこしてくれたので、私はその後ろからバランスを取りながら降りました。

その時真後ろで、さっきの子がまた泣き叫んでいます。振り返ると、怖くて降りられないから抱っこしてくれ的なポーズで、両手をあげて私を待ってます。

「へ?」

と思いました。階段が急だから怖いのだろうという事は分かりましたけれど、知らない子を抱っこするのはちょっとな、と思ったので、私は手を貸すことにしました。その子は私の手を握って階段を下りました。

地面まで降りたところで、私はその子に聞きました。

「パパかママのところに行ける?」

そしたらその子は「サンキュー」と言って親のところに走っていったようでした。親の所へ無事にたどり着いたかどうかまでは確認せず、私は夫と息子と歩き出しました。

その数秒後、なんとその親に呼び止められたのです。

びっくりしました。

おそらく、一緒にアトラクションに乗らずに外で待っていた両親は、娘が見ず知らずのアジア人の手を握って降りてきたものだから、誘拐犯かと思ったようでした。

私は憤慨しました。人の親切に対して誘拐犯とは何事だ!と思い、ワナワナしました。

その時は、一緒にいた私のアメリカ人夫がその子の父親に「お宅の娘が泣き叫んでいたので、私の妻が親切心でシートベルトを外してあげたんだ。階段を降りる時には手を貸したんだよ。見ろよこの階段、小さな子だと落ちそうだろ?」

というと、その子の父親が状況をようやく理解したらしく、「娘を助けてくれてありがとう。感謝します。」といって立ち去っていきました。

3.知らない子供に触れることはハイリスク

アメリカでは、誘拐が日常茶飯事に起こっています。それだけでなく、子供への性的いたずらを目的とした犯罪などもたくさんありますし、性犯罪や臓器売買目的の誘拐も多いです。子供から一瞬でも目を離したすきに子供がいなくなってしまうと言っても、大げさではありません。だから親は皆、子供の体に誰かが触れることに対してとても警戒します。

もしも私たちが親の立場でなくても、他人の子供に対しては、犯罪者だと勘違いされるような行動をしないように気を遣います。見ず知らずの子供に対しては、どんな行動のどの部分が切り抜かれてイチャモンを付けられるか分かりません。だから大人の方から、基本的には身体的な接触を全力で避けます。

(その子の親が目の前にいる状況でハイタッチをするとか、そういう接触はもちろん別です)

ハグやスモールトークが当たり前、とてフレンドリーなイメージがあるアメリカですが、そうした犯罪も多い国だからこそ、見知らぬ他人への警戒はもひときわ強いのかもしれません。

育児はマウントに始まり、マウントに終わる~アメリカのマウント事情

アメリカの学校は、日本よりも親が関わる比率は多いような気がします。子供が一人で屋外を歩けないというルールがあるので、どこに行く時でも親がついていきます。そんな中で感じた「親同士のマウント」。アメリカに限ったことではないのでしょう。しかし、アメリカならではのマウント合戦もあります!ここでは、私が経験した親のマウント合戦について、ご紹介します。

大人同士のマウントが多く登場します。気分を害したくない方は、ここで退出されることをおすすめします!

目次

  1. マウントは赤ちゃんの頃からすでに始まっている!
  2. キンダー前後のマウンティングは「頭がいい」
  3. 小学校中高学年は「アスリートが偉い」
  4. 彼氏・彼女がもうできたマウンティングも
  5. ミドルスクールでは履修レベルPre-APやAPでマウンティング
  6. ハイスクールで始まるGPAマウンティング
  7. ハイスクール中盤からは「スカラシップ」
  8. この先にはどんなマウントがあるのだろう?

1.マウントは赤ちゃんの頃からすでに始まっている!

赤ちゃんの頃から、マウント合戦はすでに始まっています。生後間もない赤ちゃんでも、

  • うちの子は、もう夜泣きをしない
  • もう首が座った!
  • こんなに早く歩けるようになった!
  • 他の子よりオムツが早く取れた!

など、マウントの内容は満載です。赤ちゃんの頃って、親としては子供の成長が心配ですし、同じぐらいの月齢の子と成長スピードを比べながら、一喜一憂することはあると思います。

ちなみに、この年齢のマウントは、マウントしている本人は自覚していないことがほとんどです。本人は純粋に、子供の成長を喜んでいるだけなので、悪気はありません。

対策方法

言いたい奴には言わせておく。長い人生の中で赤ちゃんのそうした成長の時期は、後から振り返ると誤差でしかありません。オムツが1歳半で取れたからと言って天才というわけではありませんし、3歳を過ぎてもオムツしているからと言って、脳に異常があるわけでもありません。

一生ハイハイのままじゃありませんし、大きくなってもオムツが外れないなんてことはありません。その子にとってベストなタイミングには個人差があるのです。焦らない、焦らない。

2.キンダー前後のマウンティングは「頭がいい」

crop boy with dry solution and glasses preparing for experiment

プリスクールやキンダーぐらいの年齢になると、今度は「うちの子は頭がいい」マウントがスタートします。

  • うちの子は、もうアルファベットを読める
  • 教えてないのに勝手に本を読めるの!(←そんなわけあるはずない)
  • もう数を数えられる
  • うちの子はGiftedなの!

など、いろいろです。これは、子供の興味と親の教え方によるものだと思うのですが、周囲を見ると、キンダー前後で読み書きができたとしても、それがイコール天才というわけではありません。あくまでも、スタートラインでつま先分だけ先にスタートできた、というレベルです。

対策方法

心配ご無用です。アルファベットの読み方や数の数え方は、すべてキンダーで教えてくれます。もちろん、親がキンダー前に教えられれば良いですが、私たちにとってアルファベットを教える事って至難の業だったりしますよね。キンダーではPhonenixというカリキュラムがあり、発音と読み方を集中的に教えてくれます。親が教えられなくても、子供は学校できちんと学んでくれます。

もしも何かできることをするなら、一緒にテレビでセサミストリートでも見ましょう。専門家が分かりやすく教えていますよ!

3.小学校中高学年は「アスリートが偉い」

little girl wearing a superhero cape running

頭がいいマウンティングは、小学校の低学年ぐらいまで続きます。しかし、2年生ぐらいになると、子供自身の学力が視覚化および数値化されるので、親が必死にマウンティングしなくても、頭が良い子はすぐに分かるようになります。

そのため、頭が良いとかIQが高いという学力マウンティングは、自然と消滅します。

そこに台頭するのが、アスリートはすごいというマウンティングです(笑)

小学校でアスリートと言ったって、走るのが速いとか、スポーツが上手とか、そのレベルなのですが、

  • 運動神経がどういうわけか抜群に素晴らしい
  • 年齢別に区切られているスポーツは、年上の子に混ざってPlay Upを望む
  • 将来はプロを目指してると豪語
  • 運動神経が良いから、もっと本格的に教えてくれるコーチを探している

など、色々出てきます。

対策方法

これも放置です。スポーツが得意なことは悪いことではありませんけれど、そんな小さな年齢で子供が将来プロになれると期待して、「勉強なんてしなくていい」という態度をする親は、お先真っ暗以外の何物でもありません。

4.彼氏・彼女がもうできたマウンティングも

小学校の中高学年になると、早い子だと彼氏とか彼女ができたりします。親に早々と紹介してくれる子もいれば、親は全く知らないというケースも普通にあります。

  • うちの子がXXちゃんと校庭でキスしてたって聞いたの
  • 彼女ができたらしくて~
  • お宅も早くできるといいわね~

など、色々あります。

対策方法

はい、右から左でオッケーです。そんな早くから性に目覚めてしまうと、ミドルスクール以降の問題の方が心配です。

5.ミドルスクールでは履修レベルPre-APやAPでマウンティング

man wearing gray dress shirt and blue jeans

アメリカでは、ミドルスクールあたりからレベル別にクラスが分かれるところが多いです。例えば数学なら、基本的な部分を習うベーシックなクラスと、少し難易度が高い所もカバーするPre-APと呼ばれるクラスが登場します。

学校では、大学への進学を考えているなら難しいクラスをとってくださいとアドバイスします。はい分かりました、で済むところを、親によっては

  • うちは全部のクラスでPre-APを取ってる
  • 勉強が簡単すぎてつまらないと言っている

など、マウンティングの材料にすることもあります。

対策方法

もう、無視しかありません。そんなことに神経をすり減らすなら、子供の勉強をチェックしたほうが、よほど有効な時間の使い方ができると思います。

6.ハイスクールで始まるGPAマウンティング

ハイスクールに入ると、今度はGPAマウンティングが始まります。学校ごとにGPAの計算方法は異なりますが、そんなことは関係なし。その学校で取得できる最高GPAが4.5の親に対して、最高GPAが6.0の学校で5.0のGPAをとっている子の親が、「うちの方がGPAが高いじゃない!」とマウントをとったりします。

対策方法

GPAを単純に数値比較することは、正直なんの役にも立ちません。GPAマウンティングをする親の多くは、GPAが高ければレベルの高い大学へ行けると考えているわけで、大学側が地域的な要素や学校のレベル、ほかにもACTやSATの試験結果、そのほかの活動など幅広く考慮したうえで合否を決めることは、まったく考えていません。

大学への進学で有利になることは、難しいクラスを履修して、そこで良い成績をとることです。簡単なクラスばかりをとってオールAでも、残念ながら大学からは評価されません。それを知っている親は、GPAマウントは取りません。

7.ハイスクール中盤からは「スカラシップ」

person swimming on body of water

スポーツや音楽をしている子の親なら、経験あると思います。アメリカの大学は、スポーツや音楽などで奨学金を出すシステムがあり、スカラシップを獲得することが子供たちにとっては一種のステータスだと感じる部分があるようです。

アメリカのスカラシップ事情についてはこちらから

  • うちは、XX大学とXX大学のコーチが興味を持ってくれてるの!(真偽は不明)
  • D1からオファーをもらった!お宅は?(と聞いてくる)
  • お宅のオファーってD1?あら、D3なの?ふーん(と見下す)
  • キャンプの時に、XX大学のコーチがうちの子を見てたから、きっとオファーをくれるに違いないわ!

など、色々あります。

息子はフットボールをしており、例外にもれず「大学でもフットボールを続けたい」と言っていました。大学でスポーツを続けるためには、金銭的なスカラシップの有無にかかわらず、コーチからスカウトを受けなければいけません。

そのため、露出を増やすために複数の大学が集うフットボールキャンプなるものに何度も、そして毎年参加しました。フィールドでプレーするのは子供で、親はスタンドに座って待っているのですが、マウントは主に、このスタンドで行われます。

親が他の親をマウントしたところで、子供のスカラシップには全く関係がないのですけれど、アウトマウントすればスカラシップが転がり込むと考える人は、残念ながら少なくありません。

対策方法

小さなころからずっと親同士のマウントに浸ると、いい加減疲れます。もしもマウント野郎と関わらずに済むなら、そうすることをおすすめします。

8.この先にはどんなマウントがあるのだろう?

子供の生活に親が関わっている限り、マウント合戦はいろいろな形であると思います。アメリカの場合、大学に入ると子供は親元を離れて寮に入るので、親同士のかかわりは一切なくなります。

私自身も、息子が大学生になってからは親同士の関わりがなくなり、マウント合戦からは解放されました。

しかし日本だと、就職マウントがあったり、結婚マウント、そして孫が生まれたマウントなどがありますよね。アメリカではこの先、どんなマウントがあるのか、興味半分、うんざり半分で見ていくことにします。

アメリカは本当にベビーにやさしい国なのか?

少し前にツイッターで、テーマパークのアトラクションで赤ちゃんが泣いてしまい、パーク側の対応がどうだったのか、また赤ちゃんが泣くことに対しての様々な意見が繰り広げられていました。

そういえば日本では、電車にベビーカーを持って乗ろうとすると文句を言われたり、ベビーカーを持っている人が乗れる専用の車両を作ると非難ゴーゴーだったり、赤ちゃん連れの人にとっては暮らしにくい文化だと感じることが多々あります。

しかしその一方で、ショッピングモールにはベビールームなるオムツ変えルームが設置されていて、授乳ができたり、中には離乳食の販売までされているような場所もあります。

アメリカは、日本と比べてベビーに対する風当たりはどうなのでしょうか?私が経験したエピソードをご紹介しますね。

ベビーの選別

miniature of a plane

私は夫の職業柄、息子が生後数か月の頃から飛行機に乗る機会が多々ありました。ベビー連れなので優先的に搭乗させてもらえるわけですが、あとから乗ってくる乗客の表情は皆、とても冷たいものです。

「あら~、今日はベビーがいるのね、ラッキー♪」

「赤ちゃん、何ケ月?」

なんて人は、正直、皆無です。皆、息子を見ては、

  • 大きなため息(訳:まじかよ、今日はついてねーな)
  • 黒目を回す(訳:うそだろ、赤ちゃんの近くかよ!)
  • 聞こえるレベルでの舌打ち(訳:ふざけんな、なんでベビーが乗ってんだよ!)
  • 「混んでるのに、子供なんて乗せんな」(心の声が言葉に出てしまった)
  • 「子供なんて、床に置けよ!」(これも、心の叫びが声になってしまった)

など、色々な洗礼を受けました。はい、私自身も、もし息子が泣き叫んだらどうしよう、と不安な気持ちでいっぱいでしたし、赤ちゃんですからおもちゃで遊べるわけでもなく、泣いても抱っこして通路をウロつくぐらいしか対策はありませんでした。

あいにく、息子はどういうわけかよくできた子供で、フライト中に泣くことは今まで一度もありませんでした。本当に、親孝行ものです。私が何か素晴らしいスキルを使ったというわけではなく、しつけたというわけでもなく、彼が生まれ持った性格なのだと思います。

数時間のフライト中、トイレが近い私は何回も席を立つことがありました。おそらく皆さん、泣くかもしれないベビーの親が私であることを明確に認識していたのでしょう。フライト後しばらく経過したぐらいから、私がトイレに行くたびに

「ベビーは寝てるの?」

と聞いてくれる人がチラホラいました。たいていは、中高年のオバサンが多かったですね。おそらく、私の不安を少しでも軽減しようと、親切心で声をかけてくれたのだと思います。

そしていつも、赤ちゃんが全く泣かずに目的地へ到着した途端、事態は急変するのです。はい、ほぼ毎回、同じパターンでした。

舌打ちや文句を言っていたオジサンたちが、次々と

  • 「いや~ホントに静かなベビーで、最高だよ!」
  • 「どうなることかと思ってたけど、泣かないベビーっているんだね!」
  • 「全然泣かないからさ、途中で死んでるんじゃないかと思ったよ!」
  • 「こんなベビーとのフライトなら、いつだって大歓迎さ!」

など、満面の笑みで息子に称賛の言葉を投げかけてくれました。

私が、こうした経験の中で感じたことは、アメリカは無条件にベビーに優しいというわけではないという事です。大人たちを不快にさせないベビーに対して温かいのだ、という事でした。

ちょっとした親切はアメリカが優秀

息子を育てる中では、私はずっと車社会の生活をしてきました。車を持たずに電車で移動することは、これまで一度もありませんでした。

車での移動と言っても、ショッピングモールなどに行くと移動はとても大変です。本音 としては、エスカレーターにベビーカーごと乗ってしまうと楽なのですが、知らない人から説教を受けそうでしたし、何かに躓いて事故になっても大変なので、いつもエレベーターを利用してました。

エレベータはドアが勝手に開くので、それほど利用は難しくありません。しかし、モールの入り口のドアなどは、ボタンを押すと勝手に扉が開く自動ドアがなければ、私がお尻でドアを開け、ベビーカーを後ろ向きにして通る、という方法を駆使していました。

そんな時でも、そばに人がいると、たいていはドアを開けてくれます。ベビーカー持ちの人にとっては、これは大きな親切だと思いますね。ママ友の中には、エレベーターがない階段の移動の時、知らない男性がさっとやってきてベビーカーを持ってくれた、なんて人もいました。

こうした「困っている人に手を差し伸べる」ことに関しては、アメリカ社会は日本社会よりもはるかに優しいと思います。もちろん、ベビー連れだけにやさしいわけではなく、高齢の人や障碍者の人に対しても、そしてペットに対しても、皆さん同じように、さっと手を差し伸べます。

もちろん、アメリカ人が全員弱者に対して親切で、日本人は全員冷たいというわけではありません。社会とか文化というざっくりとしたくくりで見ると、弱者に対する個人レベルの優しさという点では、アメリカの方が他人の優しさを感じる機会が多いな、という気がしました。

海外でぼっちママはつらい!ワンオペ育児の乗り切り方!

日本でも、専業主婦のワンオペは社会との接点が少なく、孤独を感じやすいものです。しかし、それがアメリカとなると、さらに孤独感はアップします!ここでは、私の経験、そして周囲のママ友たちの経験をもとに、アメリカでのぼっちワンオペ育児を乗り切る方法をご紹介します!

目次

  1. ワンオペは平日だけ!週末はパパに甘えよう!
  2. 家にいると気分が沈むだけ!とりあえず行くのは公園
  3. 暑い時には図書館へ!
  4. 時間単位でデイケアも利用できる!
  5. ベビーシッターもいる
  6. 子供にとっての天国は「ママといっしょに家で遊ぶこと」

1.ワンオペは平日だけ!週末はパパに甘えよう!

アメリカ男子は、日本男子よりも育児に積極的に参加してくれます。「休みの日ぐらいゆっくりさせてくれよ!」なんて寝言を言うパパは、そう多くないでしょう。ワンオペ育児で頑張る人は、パートナーがお休みの日は、育児をパートナーに丸投げしてしまうという方法がおすすめです。

しかし、ここで大切なのは、言い方を工夫して、相手に気持ちよく育児をしてもらうという事です。「平日はアタシがやってるんだから、休日はテメーがやれよ!」なんて言ってしまうと、ケンカになってしまい、せっかくの週末を嫌な気分で過ごす羽目になりかねません。できるだけ相手に気持ちよくお願いするなら、あくまでも「パパと過ごせて子供はなんてハッピー!」という方向でアピールすることをおすすめします。

2.家にいると気分が沈むだけ!とりあえず行くのは公園

three women sitting on benches

どんなにかわいいわが子でも、毎日朝から晩まで家の中で顔を合わせているのでは、気分転換ができません。日本でもそうですが、とりあえず日課として公園に足を運んではいかがでしょうか?

アメリカにはいろいろなところに公園があります。必ずしも小さい子向けの遊具ばかりではないですし、中にはどさくさに紛れて子供を誘拐する輩もいます。そのため、子供から一瞬も目を離してはいけません。

広い公園に自分と子供だけなら、リラックスするのもアリでしょう。しかし複数の大人やこどもでにぎわっている公園では、ベンチに座って他のママさんとおしゃべりに没頭するのは、残念ながらNGです。できるだけ子供のすぐそばにいて、落ちないように注意すると同時に、誘拐犯からターゲットにされないように気を付けてくださいね。

3.暑い時には図書館へ!

暑くて外で遊ぶことがきついときには、図書館があります!図書館では、定期的に子供向けのイベントが開催されていたりするので、要チェックです。またアメリカの図書館の多くは、子供向けのセクションがあり、子供は遊びながら本を読めることが少なくありません。

日本の図書館のように、受験生が真剣に勉強していて、少しでも口を開くとガンにらみされる、なんてことはないので安心してくださいね。

4.時間単位でデイケアも利用できる!

girl in red dress playing a wooden blocks

日本でも最近では増えているようですが、アメリカのデイケアの中には、時間単位で預かってくれるところがたくさんあります。ぜひ最寄りのデイケアをチェックしてみてください。対象年齢は2歳ぐらいから、もしくはオムツが取れていることが条件となっている施設が多いのですが、1時間でも2時間でも見てもらえることで、ママさんは息抜きができます。それにデイケアに行けば、子供は他の子供と遊べて社交性が身につくというメリットもありますよ!

5.ベビーシッターもいる

アメリカには、時間単位で子供を見てくれるベビーシッターがたくさんいます。必ずしもプロの資格を持っている人というわけではないので注意は必要ですけれど、いろいろお願いしてみて、気に入ったシッターさんを見つけるという方法もおすすめです。

ベビーシッターは、自宅まで来て子供を見てくれるタイプと、シッターさんの自宅で見てくれるというタイプがあります。ニーズに合わせて利用しやすいタイプを選びましょう。

6.子供にとっての天国は「ママといっしょに家で遊ぶこと」

毎日大変な気持ちは、私も経験者なのでよくわかります。ワンオペ育児は、決して楽ではありません。

でも、子供が学校に行き始めると、もう子供と一緒に過ごせる時間はありません!私の息子はすでに大学生で、夏休みなどもほとんど家にいないので、共に過ごせる時間は皆無となってしまいました。

子育ては長いですけれど、後から振り返ると、やっぱり素晴らしい思い出として心に残っているのは、子供が小さい時に自宅で過ごしたかけがえのない日々です。

毎日がワクワクのイベントでなくても良いのです。「今日は2時間も昼寝をした!」なんて毎日でも、子供にとってはママと安心して過ごせる天国のような時間なのですから、それを良しとすることも、子育ての醍醐味だと思います。

ちなみに、幼少のころに母親と自宅で落ち着いた時間をたっぷり過ごした子供は、成長する中で情緒が安定した子供に育つという統計があります。毎日誰かを家に呼んでワイワイと過ごすのも良いですが、落ち着きのある子どもに育つと考えれば、ぼっちのワンオペも悪くありませんよ!

アメリカ男子はイクメンが多い!?

私が子供のころには、テレビCMでも「亭主元気で留守がいい!」なんてキャッチコピーが人気で、育児は基本的に母親のワンオペが主流でした。そういう姿を見て育ってきたので、私自身も出産してからは、夫の役割は仕事、家事と育児は私だと考えており、ほぼワンオペでしたが不満を感じたことはありませんでした。

しかし!周りを見ると、ワンオペ育児の家庭ってとても少ないのです。アメリカ男子は、日本男子と比べると、明らかにイクメンが多いですね。そこで今日は、アメリカのイクメン事情についてご紹介します。

目次

  1. アメリカにイクメンが多い理由とは?
  2. パパ役とママ役をするメンズもいる

1.アメリカにイクメンが多い理由とは?

アメリカにイクメンが多い理由は、自身が育児に積極的に参加することで妻の労をねぎらおうと男気のある漢気のあるメンズが多いというよりは、彼らがイクメンの家庭に育っているので、それが普通だと考えているからだと思います。社会的にも父親の育児参加は当たり前のことなので、理解してもらえる環境にあることも、イクメンが多い理由ですね。

男女ともに育児をしやすい環境にいる

アメリカでは、多くの家庭で共働きです。子供が生まれたことで女性が一時的に仕事を辞めて育児に専念するケースはもちろんありますが、そうしないケースもたくさんあります。

夫婦が共働きの場合、どちらが保育園への送迎をするとか、どちらが家事と育児を負担するか、なかなか悩ましい問題ですよね。アメリカの場合、多くの人はマイカーでの出勤ですし、職場までの通勤時間は30分以内という人が多いです。それに、残業ナシで帰宅できる人が多いので、男性も女性も、アフターファイブは育児に力を注ぎやすい環境があります。

もちろん、例外はあります。妻が専業主婦だったり、どちらかが残業が多かったり不規則な勤務時間だったりすると、アメリカ人同士の結婚でもワンオペになることはあります。

育児は女性の仕事、という概念がない

日本では、まだまだ育児は女性の仕事だと思われています。しかしアメリカでは、育児は女性だけの義務ではなく男性にも同等の義務があると考えています。これは社会全体の風潮です。保育園へのお迎えも、朝はパパで夕方はママだったり、学校でのイベントがあると、ママだけでなくパパも仕事を休んで積極的に参加することは珍しくありません。

2.パパ役とママ役をするメンズもいる

daughter looks at his father s cooking

一般的ではありませんが、アメリカにはワンオペのイクメンもいます!日本でいえば、梅宮アンナさんの父親の故・梅宮辰夫さんあたりが似たタイプかもしれませんが、日本では、男性がワンオペで育児と家事をするなんて、想像できないという人は多いでしょう。

夫の弟、つまり私の義弟もこのタイプです。自身の息子をこよなく愛し、育児は新生児のころからすべて母親以上に取り組んでいました。仕事も、子供をデイケアに送迎するためにセーブしていましたし、子供が病気で仕事を休むのは、決まって母親ではなく父親という徹底ぶり。

ちなみに義弟は、育児だけでなく家事もすべて担当しています。もちろん、フルタイムで仕事をしながら、です。毎日仕事から帰宅すると、Uターンでスーパーで夕食を買いに行き、急いで帰宅して夕食の準備をします。

かなりハードそうですが、本人は子供の成長を間近で見ることができ、とても幸せそうです。

ちなみに義弟の奥さんは、自身の仕事をする以外は、友達とショッピングに行ったりして、まるで独身のような生活を謳歌しています(笑)。彼女は、母親や妻であるよりも女でいることを重視するタイプで、義弟もそんな彼女でいてほしいと考えているので、抜群の相性なのだと思います。