日本でもアメリカでも、国歌を耳にする機会は多かれ少なかれあります。しかしなんとなく、アメリカでアメリカの国歌を耳にする機会の方が、日本で国歌斉唱を聞く機会よりも多いような気がします。
息子様は子供のころからフットボールを嗜んでいましたが、観客がお金を払って入場するような試合になると、試合の前に国歌が流れました。ハイスクールの試合でも、です。
アメリカで国歌が流れるのは、イベントが始まる前です。会場に「みなさん起立してください」的なアナウンスが流れることが多いのですが、仮に流れなくても、曲が流れればその場にいる全員が立ち上がります。そして、帽子は取りますし、バッグなどの荷物は椅子に置きます。
そして、アメリカ市民は、右手を左胸に当てて国歌を聞きます。中には歌う人もいます。歌うかどうかはどちらでもOKなのですが、私は歌詞を何度聞いても覚えられないので(笑)、歌いません。
グリーンカードで生活していた時には、手を左胸に当てることはしませんでした。でも市民になってからは、一応しています。
国歌斉唱にはエチケットがあった!
アメリカで生まれ育つ子供たちなら当然のようにしていること、移民の私でも見よう見まねで国歌斉唱に何をすれば良いかというマナーとかルールを学びました。この部分に関しては、国歌斉唱のエチケットとして書籍にもなっています。
そのエチケット本によると、
- 立ち上がる
- 歩いている場合には立ち止まる
- 星条旗の方に体を向ける
- 旗がなくて音楽がかかっているだけなら、前を向いているだけでOK
- 右手を心臓の上に置く
- 帽子は右手で脱いで、右手を胸に当てながら帽子は左肩にかける
- スマホやバッグ、食べ物やドリンクは椅子に置く
- 演奏中は私語禁止
- 国歌斉唱の後には拍手はしない
と明記されています。
アメリカのほぼすべてのイベントでは、上記のルールが適用されます。ただし、ケンタッキーダービーの場合だけ、帽子は脱がなくて良いという例外的なルールとなっています。
日本からの観光客も従おう
日本からスポーツ観戦などでアメリカに来ると、この国歌斉唱の時に外国人である自分たちはどうすれば良いのか分からない、という人が少なくありません。
これは、訪問国へ敬意を払うという理由から、アメリカ人と同じように立ち上がって帽子などは取ることが求められています。
そうしなければ法律違反になるというわけではありませんが、アジアヘイトのある場所だと、裏に連れていかれてボコボコにされるリスクもあるので要注意です。
ただし、アメリカ市民でなければ胸に手を置く必要はないので、棒立ちでOKです。