アメリカの消費者センター「BBB」って何?私が経験した悪徳不動産業者

消費者のトラブルは、日本だけでなくアメリカでも当然のことながら起こります。例えば返品したのに返金がないとか、とんでもない対応をされたとか、ショップだけでなく医療クリニックや不動産業者、庭の手入れ業者まで、多種多様なサービスにクレームはつきものです。

アメリカには、そんな私たち消費者の駆け込み寺的な存在となっているBBBという機関があります。ここには毎年89万件以上のクレームが寄せられており、そのうち75%はBBBのおかげで解決に至っています。

私もお世話になったことがあります。ここでは、BBBについてご紹介しましょう。

目次

  1. BBBって何?
  2. BBBは何をしてくれるの?
  3. BBBに法的効力はない
  4. 業者を探す際にはぜひBBBでチェック
  5. BBBのレーティングはどこまで信頼できる?

1.BBBって何?

BBBとは、Better Business Bureauの略です。政府が運営している公的機関ではなく、民間の非営利団体です。消費者と企業との関係を向上することを目的として運営されていて、アメリカだけでなくお隣のカナダとメキシコにも、BBB関連組織が100以上あります。

BBBは、A+とかFなどの評価システムで、どの企業が優良かどうかを判定して、ネット上で公開しています。企業にとっては、BBBから高評価をもらえば、それだけ信頼度が高いということになるので、消費者からも信頼されて売上が上がるという仕組みになるわけですね。

BBBが企業を評価することは、私たち消費者にとってもメリットがあります。例えばクリニックや業者を選ぶ際には、できるだけ信頼できるところを選びたいと考えますよね。誰も、問題ばかり起こしてクレーマーが続出している企業と取引をしたり、サービスを受けたいとは思いません。そうした消費者の声によって評価されているのが、BBBの評価基準なので、信頼度をチェックする上では、とても頼りになります。

BBBの公式サイトはこちらから

2.BBBは何をしてくれるの?

BBBがしてくれることは、消費者からの声をデータベースに反映させて、企業の信頼度を数字で評価するというサービスです。日本の消費者センターを見るとわかりますが、私たちが特定の企業へ不満を持ち、直接抗議しても相手にしてもらえない時には、消費者センターへ駆け込むのではないでしょうか。そうすると、消費者センターは企業と消費者の間に仲介として入ってくれます。このクッションがあるのとないのとでは、トラブルを解決できる確率は、大きく変わります。

アメリカのBBBも同じです。消費者が個人で解決できないトラブルやクレームを解決するために、仲介役をしてくれます。

ここでは消費者の声を巨大なデータベースとして管理して、それをネットで公開しています。企業にとっては、いつどんなクレームがあったかが世界中の人から一目瞭然となるわけです。それに、中にはBBBの評価を見て別の企業を探そうという人も出てくるでしょう。データベースの公開は、消費者の意思決定に大きく役立ちますよね。

3.BBBに法的効力はない

一つ注意したいのは,、BBBは法律事務所でもなければ政府機関でもなく、法的効力は一切ないという点です。つまり、BBBは私たち消費者の声を、相手の企業へ伝えてはくれますが、相手企業から音沙汰なければ、BBBはそれ以上何もできません。

私が以前BBBを利用したときも、そうでした。

私が経験したクソ不動産屋とのトラブル

私がカリフォルニア州に住んでいた頃、賃貸していた物件の退去後に、不動産業者とトラブりました。入居するときから、胡散臭い業者だとは思っていたのですが、退去の時にまんまとやられました。

アメリカの賃貸物件を契約するときには、最初にSecurity Depositなるものを支払います。保証金というものですね。契約書には、預けた保証金が退去の時に返金されるのかどうかが明記されています。

「返金アリ」「返金なし」のみが選択されていることもあれば、「清掃代として300ドル使います。残りは返金」など、具体的な金額が明記されていることも多いです。

私が夫と契約したその不動産業者は、「返金アリ」となっていました。私も夫もそれまで自身で賃貸物件を契約した経験がないので、それをおかしいとはみじんも思いませんでした。

そこで暮らしたのは3年程度だったのですが、退去する際にSecurity Depositの行方を聞くと、不動産業者は一言「チェック送る」。

・・引っ越し先の住所、その業者は知りません。

おそらく最初から返金する気なんてなかったのでしょう。

予想通り、2週間たってもSecurity Depositは送られてこず、1か月たってもNo Nothingでした。

夫が不動産業者へ電話したところ、「あー、送る。今日送るよ」と軽い返事。しかし、ご想像通り、何も送られてはきませんでした。

そんなやり取りを数回繰り返し、こいつと直接やりしてもダメだと思いました。ネットで探すとBBBなるものを見つけ、藁にも縋る思いでリポートしたのです。

BBBにクレームをリポートすると、BBBから相手業者へ連絡がいきます。「こんなクレーム来てますよ。悪評化つけられたくなければ、さっさと解決してください。」という内容ですね。

しかしその悪徳不動産業者は。完全スルー。だんまりを決め込みました。その後、何回かBBBから連絡してくれたようですが、着信拒否を貫き通したのです。

少しして、BBBから私たちのところに「トラブルは解決しましたか?解決していなければ、悪評化つけます。解決するためには、裁判することをおすすめします。私たちができることはここまでですので。」というお知らせをいただきました。

結局、私たちは泣き寝入りすることに決めました。州外に越していたので裁判をするのが面倒だったこと、そして金額が1000ドル程度で弁護士を立てる費用のほうが高くなりそうだった、というのが理由ですね。

4.業者を探す際にはぜひBBBでチェック

業者とのトラブルは、アメリカで生活してみた感覚ですが、アメリカのほうが未解決が多い気がします。理由は、スモールビジネスなる個人経営のビジネスが多いので、だんまりを決め込まれたり、「信頼なんて関係ねー」的な態度をされると、消費者が泣き寝入りになるパターンが多いのだと思います。

それ以来、医者を探したり、不動産業者を探したり、自宅のリモデルの業者を探す際には、できるだけBBBで事前に信頼度をチェックするように心がけています。

5.BBBのレーティングはどこまで信頼できる?

BBBのレーティングは、アメリカ全土に存在するすべてのビジネスが対象です。しかし、すべてのビジネスがデータベースに入っているわけではありません。あくまでも、企業側が「ぜひBBBの評価システムに入れてください!」と志願した場合か、消費者からクレームされてデータベースに登録されている場合にのみ、BBBの知るところとなります。

定期的に社名を変える企業には要注意

どんな優良企業でも、利用者が多くなれば必ず多かれ少なかれサービスに不満を持つ人は現れます。それは、世界のトヨタでも、最強王者のマイクロソフトでも、例外ではありません。だから、プラスの評価もマイナスの評価も完全にゼロというのは、現実的ではありません。

BBBを見ると、検索してもまったく情報がなかったり、あっても設立年がつい最近という企業がたまにあります。これは、要注意です。

悪徳企業は、2-3年ごとに社名を変えるから。

BBBがいくら評価しても、社名を変えてしまうとデータを移行できないので、ゼロからのスタートとなります。そうした情報管理の裏をかく手口なのです。私たちがトラブルにあった不動産業者も、その手口でした。

ま、何も情報がないよりは、少しでも情報収集の際の役に立つという点では、BBBはおすすめです!

BBBの公式サイトはこちらから

アメリカの病院はアポなしだと受診できない?回避する方法はあるよ!

日本の病院では、歯科や美容系はほぼ完全予約制となっていますが、体調が悪いから内科に行きたいとか、けがをしたから外科に行きたいという場合などは、アポなしでも行けるのが通常です。しかしアメリカでは、どこもかしこも「アポなし完全お断り」となっている所がとても多く、急な時にはどこへ行けばよいのか途方に暮れてしまうほどです。

ここででは、アメリカでアポなしで病院に行く方法をご紹介します。

目次

  1. アポなしOKのクリニックはあるのか?
  2. アポなしでも行けるUrgent Care
  3. Urgent CareとEmergency Room(ER)の違いとは?
  4. こんな時はどうすれば良い?

1.アポなしOKのクリニックはあるのか?

アメリカのクリニックは、かなり高い確率で、アポがなければ見てもらうことはできません。しかし中には、アポがなくてもWalk-in Welcomeをうたっている所は少数ですが、あります。全ての街にあるわけではないので、もしも足を運べる距離にあるのなら、ラッキーだと思ってぜひスマホに登録しておくことをおすすめします。

もしも通いつけのクリニックがすでにあるとか、かかりつけのドクターがいるからそこに行きたい場合には、どうすれば良いのでしょうか。

アポなしで突撃するのは、おすすめしません。容赦なくNOと言われる可能性が高いからです。できればまずは電話をして、当日のアポが取れないか聞きましょう。混んでいないクリニックなら、当日でもアポを入れてくれますし、かかりつけのクリニックなら、けっこうねじ込んでくれたりもします。試す価値は、十分にあると思います。

2.アポなしでも行けるUrgent Care

急な高熱や病気、またスポーツ中に骨折したりケガをした場合など、アメリカに住んでいても急に医者に行かなければいけないニーズは、当然あります。そんな時に、「アポが取れない」なんて言葉は聞きたくありませんよね。

その場合には、Urgent Care(アージェントケア)がおすすめです。Urgent Careは、基本的にアポなしで行けるクリニックで、診療科目はオールマイティに対応してくれます。Emergency Room(ER)と呼ばれている救急救命ほど危機的な状況ではないけれど当日に診てもらいたい時には、このUrgent Careが対象となります。

Urgent Careは、探すと結構いろいろな所にあったりします。急なニーズが発生してからでは、頭がパニックになってしまって冷静にアージェントケアを探すことができなくなってしまうかもしれません。そのため、引越ししたり保険を変えたら、できるだけ早めに保険が適用できるUrgent Careを見つけておいて、電話番号や診療時間、住所などをスマホに登録しておくことをおすすめします。

診療は先着順

Urgent Careに行くと、まず受付をします。そこで、加入している健康保険などをチェックされて、待つことになります。アポなしで診てもらえるということで、結構混んでいることは多いです。

診療は先着順なので、場合によっては結構待つかもしれません。しかし基本的には、Urgent Careでは大掛かりな処置ができるわけではないので、意外と早く順番が回ってくることは多いです。ERのように、「死にそうなのに待ち時間が3時間」になってしまうことは、Urgent Careでは少ないと思いますね。

ただしコロナ渦においては、車の中でUrgent Careを5時間待たされた、なんて話もちらほら聞きました。込み具合によっては、当然そういうこともあります。

3.Urgent CareとEmergency Room(ER)の違いとは?

「急を要するのだから、Emergency Room(ER)に行けば良いのでは?」と考える人は、多いかもしれません。もちろん、行けば診てもらえます。しかし、後から請求書を見て目玉が飛び出るかもしれないので、注意してくださいね。

Urgent CareとERは、どちらもアポなしで行けるという共通点がありますが、大きな違いがあります。

Urgent CareEmergency Room
かかる自己負担額・通常のクリニックに行った時と同じ扱い
・HMOプランなら$40-$50程度のCo-PayのみでOK
・ER料金が別途設定されている
・最低でも$200程度かかることが多い
診療時間平日の昼間のみが多い365日24時間
診療目的死亡や後遺症のリスクがないケースに対応一刻を争う事態に対応
適用疾患インフルエンザなどの感染症
蕁麻疹など耐えられない皮膚疾患
軽度の喘息の発作
捻挫や軽度の骨折
縫合が必要な軽度の切り傷
耳の痛み
化膿や感染の疑いがある場合
急激な視力低下
急激な脱力や言語障害
呼吸困難
深刻な頭部への衝撃
背骨や脊椎の怪我
広範囲の火傷
重度の骨折
傷口が大きく開いた怪我
止まらない出血
入院の可能性なしそのまま入院になる可能性はあり
平均待ち時間30分程度2時間以上

4.こんな時はどうすれば良い?

行きたくなったのが夜間

people walking on the street between buildings

上記の通り、Urgent Careは基本的に平日の昼間のみの診療です。行きたいと思ったのが夜間だと、残念ながら行ってもクローズされています。

もしも翌朝まで待てるなら、それでも良いと思います。しかし、待った方が良いのか判断できない場合や、マズいなと直感した時には、迷わずEmergency Room(ER)へ行くことをおすすめします。

去年でしたが、夫が「何となくお腹の調子が悪い」と数日言っていました。ひどい便秘で何も出ないと。食物繊維を食べさせたり、下剤を飲ませたり、いろいろと手を尽くしましたが、ほとんど出る気配がなく、状況は悪化する一方でした。仕事を早く終わらせてUrgent Careに行くよう促しましたが、夫は面倒くさがりなため、結局行かずじまい。

お腹の調子が悪いと言い出してから3日目の夜、確か夜8時頃でしたが、夫が突然ERに行くと言い出したのです。

ごめんなさい、すぐに頭の中でカネの勘定をしてしまう癖のある私は、「昼間行けって言ったのに。行っておけばよかったのに。明日の朝まで待てないのか?」とかなり不満でした。しかし、本人が青い顔をして「ERに行った方が良いと思う」というので、連れていきました。

結局、大腸憩室症で腸閉塞の直前だったらしく、行かなかったら大腸が破裂してマズかったのだそうです。いろいろな検査をしたのち、抗生物質を処方してもらって朝5時に帰宅しました。(その後、いろいろ治療策を試しましたが、結局夫は入院して大腸切除術を受けました)

夫の入院に関する記事はこちらから

このように、朝まで待つとヤバイ、ということはあるものです。もしも行った方が良いなと思ったのが夜間なら、費用は多めにかかるかもしれませんけれど、命のために迷わずERへ行ってくださいね。

ERの待ち時間がとても不安

blue and yellow ambulance

自力でERに行くと、受付をして、先着順に診てもらえるので、かなり待たされることが多いです。平均して2時間以上、全米でも最も待ち時間が長いと言われているDCだと、平均286分、つまり5時間近くも待合室の窮屈な椅子の上に座って待ち続けなければいけません。、一刻も争うからERに来たのに、5時間も座った状態で待つなんて、気が遠くなるし耐えられないかもしれない・・・という不安を抱える人は多いと思います。

そんな時には、救急車を呼ぶことをおすすめします。救急車を呼べば、最低でも優先的に診てもらうことはできます。これは、救急車を呼ぶメリットですね。デメリットは、救急車は無料ではないので、利用すると後から請求書が来るという点です。いくらかかるかは加入している健康保険によりますが、私の友人は健康保険を適用した後の自己負担が$1,200だったと言っていました。はい、救急車って高額です。

ちなみに、全米の中でもERの待ち時間が長いワースト10はこちらです。

平均待ち時間
1DC268分
2デラウェア州153分
3ニューヨーク州153分
4メリーランド州152分
5コネチカット州152分
6ニュージャージー州150分
7カリフォルニア州150分
8ロードアイランド州147分
9マサチューセッツ州131分
10ハワイ州131分

初日ですっかりトラウマに!息子が経験したアメリカ給食エピソード

子供って、どんな理由でトラウマになるか分かりません。私の息子は、キンダーの初日で、なんとアメリカの給食に対してすっかりトラウマになってしまいました。

目次

  1. 酸っぱい牛乳
  2. 濡れてるチキンナゲット
  3. 大学ではすっかりあきらめの境地
  4. どんな経験からも学ばせる

1.酸っぱい牛乳

photo of boy drinking glass of milk

息子がキンダーに入る時、とりあえずランチは自宅で準備しなくてよいという事実に、私は心が躍りました。だから、キンダーが始まるまで、学校に行ったら友達と「給食」なるおいしい食事をして、とても楽しい時間を過ごせるということを、子供に言い聞かせ続けました。

息子はキンダーの初日、私に洗脳されるがままに給食に心躍らせて、学校に行きました。

しかし帰宅した彼は、半泣きでした。

「ママ、僕もう給食は食べたくない」というのです。

理由を聞くと、

「牛乳がすっぱくて飲めなかった」

「友達は誰も給食なんて食べておらず、みなランチを持参していた」

とのことでした。

ガーン。牛乳がすっぱいのは、完全に想定外でした。おそらくその日だけだったのでしょうけれど、キンダーの初日というタイミングで子供をトラウマにするには十分すぎる破壊力でした。

その後、私は毎朝、子供のランチを作って持たせることになりました。

2.濡れてるチキンナゲット

porcao de peixe

ミドルスクールに入ってからは、学校の給食を食べる子が増えました。共働きの親が多く、子供のランチなんて忙しい朝に作れない、という理由だったのだと思います。

その頃にも、私はせっせと毎朝子供のランチを詰めていましたが、ある日子供が私にこう言ったのです。

「ママ、僕、明日学校のランチを食べたいんだけど、いいかな?」

ええっ!!良いも悪いも、良いに決まってるじゃないですか!私がこの日をどれだけ待ち望んだことか!

ランチアカウントなるものは開設していなかったので、翌日には現金を持たせました。

その日の夕方、帰宅した息子は一言。

「やっぱり明日から、またランチお願い。」

ガーン。。。。

その理由を聞くと、その日のメニューはチキンナゲットだったらしいのですが、なんとベチャベチャに濡れたナゲットが出されたそうです。

友達は「おいしくないけど食べられないことはない」と食べていたそうですが、食にうるさい息子様のお口には合わなかったようです。

はい、翌日からワタクシは再び、ランチ作りに復帰しました。

3.大学ではすっかりあきらめの境地

そんな息子も、はや大学生。大学の寮に入ってキャンパスライフを謳歌しています。大学のカフェテリアには、私も何度かお邪魔したことがあり、決してまずくはないお食事をいただきました。これなら息子の大学生活も安泰だろう、と考えていたのです。

ところが、大学生活をスタートしてから数か月で、息子から電話が。

「ママ、学校の食事、マズ過ぎてダメ。どうしよう?」

はぁー??

どうしようもこうしようもない、親としては食事代で年間に5,000ドル以上(60万円近く)も払っています。不味くても、食べてもらわなければ困るのです。

「カネ払ってんだから、食え。不味くても食え。それが大学っちゅーもんじゃ」

と突き放しました。

もちろん、お小遣いを使って毎食をUberEatsやGrabHubにするわけにもいかず、息子は食べられるものを食べて生き延びていたようです。

息子曰く、「親が来る時だけ、素晴らしいメニューが出るけど、それ以外はクソみたいなものしか出さない」のだとか。私は彼に、それでも食べろ、と言いましたが。

それからは、月に2回ほど、私がラーメンやお菓子、パンなどを箱に詰めて送っています。そして、マルチビタミンも飲むようにさせました。栄養満点の食事をしてくれれば理想的ですが、まだ若いので、多少の不健康は平気でしょう。しかし、空腹に耐えるのは苦痛です。とりあえず腹は満たせよ、という母からの愛ですね。

4.どんな経験からも学ばせる

我が家の教育方針は、(決して夫や息子から賛同を得ているわけではありませんが)「転んでもただでは起きぬ」です。人生、良いこともあれば、悪いことだって当然あります。嫌な経験をすることは仕方ないにせよ、そこから何かを学べば、自身の今後の成長につながるだろう、と私は考えております。

息子のトラウマ的な学校給食に対しても、今は大学のおいしくない食事を食べるという選択肢しか、与えていません。しかし、それも大学生活という青春の1ページになると信じています。

もし将来、おいしい家庭料理やグルメなお食事をいただいた時、マズイ食事に耐え抜いた経験があれば、おいしさに対して感謝する心を持てるだろうとも期待しています。

実際、高校までは料理に対して文句こそ言えど称賛することはほぼなかった彼が、帰省して私の手料理を食べると、「学校の食事とは比べ物にならないほどおいしい!」と言ってくれます。決して私が料理上手というわけではありませんが、少しは食に対する感謝の気持ちを覚えたのだと思います。

青信号はGreen Light、青と緑、どっちが正解?

日本で生まれ育った私たちは、信号の色は赤青黄、と教わりました。渡っていいのは青信号です。この青信号、アメリカに来るとBlue Lightではなく、Green Lightと呼びます。あれ?なんで?と思ったことがある人は多いのではないでしょうか。ここでは、意外と奥が深い信号の色の謎についてご紹介します。

目次

  1. 青信号vs Green Light、どちらが先?
  2. 緑色の信号が「青」になった背景
  3. 信号の設置方法も、縦長・横長の違いがある
  4. 青だけじゃない!他にもある色の違い

1.青信号vs Green Light、どちらが先?

世界初の信号機はこんな感じだったらしい

信号機は、日本古来のものではありません。外国から持ち込まれた文化の一つです。もともと信号機が発明されたのはイギリスで、1868年にイギリスのロンドンに設置されたのが世界初と言われています。この時には、まだ信号の色は現在のような赤青黄の3色ではなく、「すすめ」と「とまれ」を表す赤色と緑色の2色使いでした。

この信号機は、動力に現在のような電機ではなくガスを使っていたため、ガス爆発の事故が多発してしまいました。そのため、最終的にロンドンに作られたガス式の信号機が世界へ普及することはなく、撤去という運命となってしまいました。

現在のような電気式の信号機が登場したのは、それから40年ほどたった1920年代です。舞台は変わってアメリカで、電気式の信号機が作られるようになりました。しかしこれは、イギリスの信号機を改造したり真似たものではなく、独自のニーズを満たすために発明されたものでした。

当時のアメリカでは、交差点などで警察官が手旗信号を使って交通整理を行っていました。朝から晩まで手を上げて手旗信号を送る警官の疲労は、尋常ではありません。それに、交差点ごとに警官を配置すると、人手が不足してしまうという悩みもありました。

そこで、人の代わりに信号機を接地しようというアイデアが生まれたのです。その結果誕生したのが、赤青黄の3色を持つ信号機です。

この信号機は、アメリカ北部の都市デトロイトに設置されました。その後、多くの専門家やエンジニアたちが試行錯誤しながら、使いやすくて見やすい信号機の開発に乗り出したのです。

日本初の信号は1930年

現在の日比谷交差点は片道5車線

日本へ信号機が持ち込まれたのは、それから約10年後の1930年のことで、東京の日比谷に日本で初の信号機が設置されました。ちなみにこの日比谷交差点は、現在でも存在しています。

ちなみに、アメリカから日本へ信号機が持ち込まれた時には、Green Light(緑信号)でした。つまり、最初から青信号だったわけではなく、緑信号として輸入されたのです。

実際に、このころに制定された交通関連の法令では、「青信号」ではなくて「緑信号」と記載されていたそうです。つまり、日本も最初は信号の色は「緑」だったのです。

2.緑色の信号が「青」になった背景

信号の緑色は、現在でも変わっていません。それなのに、最初は「緑信号」だった色が、どんなきっかけで「青信号」となったのでしょうか?

その背景には、新聞など当時のメディアによる影響があるようです。どんな意図があったのかは分かりませんが、「緑信号」よりも「青信号」の方が日本人にとっては呼びやすく、親しみがあるということで、一般の人には「青信号」の方が普及しました。その結果、交通関連の法令ものちに「緑信号」から「青信号」へ書き換えられたのです。

これが、日本で正式に青信号が誕生した瞬間です。

日本には緑を青と呼ぶ文化があった

日本の青信号が「緑」ではなくて「青」として根付いた理由は、緑よりも青の方が語呂が良いから、という単純なものだけではありません。日本古来の文化や慣習とも、実は大きな関係があります。

例えば、日本語として使われている古来の色は、「赤青黒白」の4色です。これは、「赤い」「青い」「黒い」白い」と「~い」を付けて表現できる共通点があり。この4職以外はそれぞれ近い色に振り分けられていたようです。ちなみに赤色なら、オレンジ色やピンク色などはすべて「赤い色」とされました。「青い色」には、色味が近い緑色が含まれていたわけです。

日本最古の和歌集「万葉集」

文献を見ても、万葉集では新緑のことを「あをによし」と表現しており、青という色が用いられています。

じゃあ日本人が緑色を色として使い始めたのはいつ?

緑色を見て青と呼ぶなんて、日本人は色盲だったのか?と思う人がいるかもしれません。しかし、決してそうではありません。古代の時代には、全ての色を赤青黒白の4色として表現する文化があったようですが、平安時代の末期あたりからは、既に青色と緑色と区別する文化は確立されていました。

この時代には、中国からさまざまな影響を受けました。色についての認識もその一つで、「碧空」という空の色を表現した言葉が、中国から日本へ入ってきたのです。当時の文化人は、碧という色を従来の「青」と訳すことに抵抗し、新しく「緑色」という色で表現しました。これが、日本で緑色という色が誕生したきっかけです。

現在でも緑を青と呼ぶことは意外と多い

こうした文化的な背景があったからでしょうか、現在でも緑色のものに対して「青」という表現をする事は、私達が考えているよりもたくさんあるかもしれません。しかし私たちの多くは、それを疑問に感じることなく受け入れています。

  • 青信号
  • 青汁
  • 青りんご
  • 青々とした葉のような表現方法

他にもいろいろあると思います。

3.信号の設置方法も、縦長・横長の違いがある

日本はこんな感じが多い
アメリカはこのタイプが多い

アメリカと日本の信号機を比べると、アメリカでは縦長に設置されているものが多いのに対して、日本では横長の設置方法が一般的です。その理由は、ご存知ですか?

アメリカが縦長に設置されていて、風が吹くとブラブラと揺れるのは、

「ハリケーンなどの強風でも、影響を受けにくいから」

という理由があります。一方で、日本の信号が横長なのは

「街路樹や看板があっても信号が見やすいように」

という理由があります。ちなみに、アメリカから持ち込まれたばかりの頃の信号機は、アメリカ仕様の縦長でした。しかし京都に信号を設置する際に、街路樹や看板などで信号が隠れてしまうことが多く、安全性を高める目的で横長にしたところ、これが日本人に大ウケして、横長の信号が一気に人気を博したのです。

縦長七日、横長なのかという点においても、日米それぞれで文化や気候が反映されているわけですね。

4.青だけじゃない!他にもある色の違い

アメリカと日本で同じものを異なる色で表現するものは、信号だけじゃありません。他にもあります。

  • 太陽の色(日本は赤やオレンジ、アメリカでは黄色)
  • 虹の色(日本は7色、アメリカでは6色
  • 公衆トイレの扉についている男性・女性のサイン(日本では黒と赤などに色分けするのが一般的、アメリカでは必ず同じ色)

アメリカのスリープオーバー事情!トラウマにならないためのコツとは?

日本でも、仲が良い子の家へ泊まりに行くことは、子供にとってはとても楽しくてワクワクするイベントです。今回は、アメリカのスリープオーバー事情をご紹介しますね。

目次

  1. Sleep Over(スリープオーバー)って何?
  2. 何人ぐらいが多い?
  3. スリープオーバーの際の夕食は?
  4. お風呂はどうすれば良い?
  5. 朝食はどうなるの?
  6. 何時ぐらいに解散?
  7. 失敗しないコツとは?

1.Sleep Over(スリープオーバー)って何?

スリープオーバーとは、一言でいうならお泊り会ですね。子供がキンダーに入ると、親の社交の延長線上にいるお友達だけではなく、学校で自分自身で気の合う仲良しができます。男の子も女の子もスリープオーバーと称して、お泊り会をするわけです。

アメリカの子供スリープオーバーは、とても気軽にすることが多いからでしょうか、頻度も結構頻繁だと思います。私の息子もキンダーの時に親友ができ、毎週ではないものの、隔週ぐらいでスリープオーバーをしていましたね。

2.何人ぐらいが多い?

仲良しを1人呼んで2人のスリープオーバーをすることもあれば、5人ぐらい読んでグループのスランバーパーティ(名前が違うだけで内容は同じ)になることもあると思います。

うちは男の子しかいないので、何人呼ぶかという数を意識したことはありませんでした。しかし娘を持つ仲良しの友人に聞いた話だと、女の子は合計が2の倍数でなければケンカが始まるのだとか。やはり女の子はペアになりたいからなのでしょうね。

スリープオーバーのホストに慣れている人とか、あまり細かいことが気にならない人なら、複数をまとめて呼ぶと楽しいと思います。

ただし、私の経験をもとに言うと、人数が増えると深夜まで大騒ぎします。もちろん、外に勝手に出たりっていうことはしませんし、モノを壊すなんてこともありませんけれど、兄弟がいたりすると、小さい子供も仲間入りすると思うので、寝てるのは親だけという事態になります。我が家の場合、犬が大喜びして、犬も深夜まで大興奮でした。

親はどうすれば良い?

よその家の子供をお預かりすることに責任を感じ、子供たちが遊ぶ姿を監督しなければ、という人はいるかもしれませんね。もちろん、しても良いですし、年齢によってはするべきだとは思います。子供の性格によっても変わると思います。

私の場合、一度もありません。他のお友達の家でも、だいたい放置です。もちろん、危険なものはありませんし、私の言うことを聞かない不行き届き者は、夜遅くても親に電話して迎えに来てもらうので、朝までこちらが耐える必要はないと思います。

子供がキンダーの時でもハイスクールの時でも、基本的には親は夜11時か12時ごろになったら就寝してました。子供達はおそらく、2時とか3時まで起きていたと思います。小学校ぐらいだと、興奮しすぎて深夜でも大騒ぎしますが、ハイスクールになれば勝手にゲームするぐらいなので、うるさくはないですね。

3.スリープオーバーの際の夕食は?

スリープオーバーの際には、せっかくお友達が来てくれるのだから腕によりをかけて美味しいものを作ろう!と意気込みたくなります。しかし、結論から言うと、止めたほうが良いです。これは私の経験ですが、子供っていくつになっても「家庭の味」があります。そのためでしょうか、よその家にお邪魔すると、手料理拒否する子がとても多いのです。私の子供もよその家に行ったときには、味が合わないために「お腹が空いていない」という理由で食べなかったそうです。息子の友達を招いた時でも、同じような感じでした。最初の2回ほどその仕打ちを受けたので、潔くあきらめ、それ以来ずっとスリープオーバーの時にはピザと決めています。

ハンバーガーみたいのでも良いと思います。でも人数が増えると、ハンバーガーだけでも費用がかさみます。巨大なピザを、子供や友人の年齢と人数に合わせて「少し多め」に買うだけの方が、絶対に食べるので失敗しませんし、かえって安上がりかなと思います。

小学校高学年ぐらいになると、他人の家でも手作りのハンバーガーとかホットドッグなら食べる子が多くなります。それに、チップスとソーダ(炭酸飲料など)でディナー終了です。栄養?そんなものはスリープオーバーでは考える必要ありません。

日本食はBig NO NO

日本食をごちそうして喜んでいただけるのは、おそらくアメリカで暮らす日本人のお友達ぐらいではないでしょうか。大人のアメリカ人でも、全員が日本食のファンというわけではないので、私はおもてなしディナーとしてはリクエストされない限りは絶対に作りません。

ましてや子供になると、アメリカの家庭料理を出しても食べないのですから、日本食なんて食べるはずがありません。我が家に初めて招待する子の親も、きっとその辺は心配していたのだと思います(笑)。「ディナーはどうするの?」と聞かれることもあったので、「心配しないで!日本食なんて食べさせたりしないわよ!」と伝えてました。

その後で「ピザにしようと思ってるんだけど、ピザ食べられるよね?」と確認を取ってましたね。アメリカ人でピザを食べない子って、私は見たことがありません。なので、失敗しない「おもてなし料理」なのだと思います。

4.お風呂はどうすれば良い?

スリープオーバーでは、基本的には子供はお風呂に入りません。入ったら?と言わなくても良いです。いろいろな性犯罪のリスクを考えると、お呼ばれする側も招待する側も、その辺は一線を引いた方が良いかもしれません。

もちろん、1週間預かるという場合には、お風呂に入ってもらいますが、1日ぐらい入らなくても死んだりしないので平気です。それにアメリカでは、シャワーは夜じゃなくて朝という人が多いので、スリープオーバーを終えて帰宅してから入るという子もいると思いますね。

スリープオーバーを夜7時ぐらいの集合するなら、家で入ってくる子もいます。入ってこない子もいますけれど、その辺は家庭ごとの方針で良いと思います。

5.朝食はどうなるの?

スリープオーバーは、翌日に学校がない金曜日の夜が多いです。土曜日の朝は、比較的時間がゆっくりしているので、だいたいパンケーキを作っていました。手作りのディナーは食べない子でも、パンケーキは食べます(笑)。

朝からたくさん気合を入れて作る必要はなく、パンケーキとスクランブルエッグでも良いですし、フレンチトーストでも良いと思います。その辺はフレキシブルに対応すればOKです。息子の経験だと、シリアルを選んで食べたという家もありましたし、お父さんが早起きしてパンケーキを作ってくれたという家もありました。

6.何時ぐらいに解散?

スリープオーバーは、だいたい土曜日の昼前には解散することが多いですね。朝10時とか11時ぐらいに、迎えに来てもらっても良いですし、こちらから送り届けても良いと思います。

7.失敗しないコツとは?

スリープオーバーは、子供達にとっては親の監視から離れて楽しめる一大イベントです。たとえ毎週だとしても、楽しいイベントなので、羽目を外す子もいます。私自身スリープオーバで失敗したという経験はありませんが、友人の中には嫌な経験がトラウマになってしまい、子供には申し訳ないけれどスリープオーバーしたくないという人もいました。

これまでのスリープオーバーの経験から、皆さんの参考にして頂けそうなエピソードをご紹介しますね。

教訓:なくして困る高価なものは持たせるべからず

息子が小学校5年生の時に、iPodが子供達の間で爆発的な人気となりました。息子も持っていましたけれど、友人たちも持っている子は多かったですね。

ある日、息子が友達5人を呼んでスリープオーバーをわが家でした時のことです。そのあと数日してから、お友達の親からメールがありました。「息子のiPod、たぶんそちらでなくしたみたいなんだけど」と。

子供達が帰った後に掃除機をかけましたが、気が付かなかったし、普通に生活しているうえでは全く見かけてないので、「探してみるね」と伝えました。でも結局、見つかりませんでしたね。弁償などは一切しませんでしたし、息子から聞いた話では、その子は親から怒られて、小遣いを前借して新しいのを買ってもらったそうです。

教訓:リビングの床でごろ寝でもNo Problem

子供が小さければ、深夜まで大騒ぎした後で、そのままリビングでごろ寝させても良いと思います。ゲスト待遇しようとすると、親が疲れてしまいます。それに、日本のように人数分だけ布団を敷けばよいということはなく、基本的には寝る時には子供でもベッドで寝るのがアメリカ流。子供の友達全員分のベッドなんてあるわけないですし、誰もそんな待遇は期待していません。

なので我が家ではだいたい、家にあるだけの枕や毛布をリビングに出し、フリースタイルにしてました。部屋は寒すぎない程度に温度調整しておけば、例え毛布ナシで床で転がっていても、風邪をひく心配はないです。

中には、子供部屋にテントを張り、その中で寝てもらうという家もあるようです。我が家もトライしたことがありますが、深夜に起こされて「影が見えた」とか「何かが動いた」とオカルト的な文句を言われたことがありました。

だったら勝手にリビングででもどこでも好きな場所で寝ろや!と思いましたが、そこはもちろん大人の対応。しかしその後、スリープオーバーにテントを出すことはなくなりました。

教訓:エネルギー過多な男子グループは外で遊ばせるべし

男の子って、エネルギーがあふれてます。スリープオーバーなどで興奮すると、更にエネルギーレベルが上がります。もしも深夜まで男子の大騒ぎを聞かされたくないなら、プールなどに連れて行って疲れさせるとか、外で走り回らせて疲れさせるという方法も、一つの手かと思います。

ただし、家の庭で遊ばせると言っても、子供が夜間に外で大騒ぎすると、警察を呼ばれる可能性があります。そのため、庭で遊ばせるのは昼間、もしくは疲れてもらえそうなインドアな場所を選ぶのが良いと思います。

教訓:親同士の距離感も大切

誰でもそうですが、見知らぬ家庭に子供を泊まりに行かせることには抵抗がありますよね。そうならないためには、普段からママ友との距離もできるだけ積極的に縮めておくのがおすすめです。

私は子供の学校でPTOを始めボランティアをしていたり、Substitute teacherもしていたので、たくさんの保護者と会話をする機会が多くありました。その点では、息子の社交にも少しは貢献できたかなという気はします。

親同士の距離感が近くなると、スリープオーバーの時にトラブルが起きても、穏便に済むことが多いです。

教訓:子供が心配なら潔くホストをするべし

私は比較的、「かわいい子には旅をさせろ」の精神で、子供が小さい頃からいろいろな経験をさせてきました。それでもやっぱり、年齢が小さいうちは心配でした。

心配過ぎて子供を行かせたくないという人や、心配過ぎて寝られないかもしれないという人は、いっそのことお友達を呼んでホストをするという方法がおすすめです。よその家の子供を預かることで責任はあるものの、子供を近くで観察できるという点では、理想的な方法だと思います!

アメリカでは給食費の未払いトラブルが起こらない?その理由とは?

日本の学校では、子供たちが食べる給食にかかる費用は、親が負担します。給食がなければ、親が毎日お弁当を作らなければならず、大変な労力や時間がかかってしまいますよね。

それに、学校で提供される給食は栄養バランスが取れているだけでなく、リーズナブルです。自治体によって毎月かかる給食費は違いますが、平均すると4,000円~5,000円程度が一般的ではないでしょうか。

しかしこの給食費、日本では未払いが大きな問題となっています。その理由は払えないとか払いたくないとか様々ですが、この未払いによって自治体は大きなダメージを受けていたり、取り立て役を仰せつかる担任の先生は、白髪が増えるような苦労を強いられています。

この給食費の未払いトラブルは、実はアメリカにはほぼありません。少なくとも、私がアメリカで子育てをしてきた中では、見たことがありません。その理由と仕組みをご紹介しますね。

目次

  1. アメリカの給食費の仕組み
  2. Free LunchとReduced Lunchとは?
  3. 該当するなら利用したほうが良い、その理由は?

1.アメリカの給食費の仕組み

アメリカでは、キンダーから大学まですべて、学校では給食を提供しています。しかし全員が給食を食べなければいけないというわけではなく、自宅からお弁当を持参する子もたくさんいます。生徒や家庭に選択権があり、家庭でお弁当を作るのが面倒な人は、給食という選択肢もあります、というスタンスですね。

この給食費は、プリペイド式になっています。親が事前にランチアカウントなるものを開設して、そこにいくらかを入金しておきます。子供は学校で給食を食べたいときに、4桁の暗証番号(PIN)を会計の時に伝えることで、子供が現金を持たなくてもランチを購入でき、学校側も未払いのリスクを回避できるという仕組みになっています。

子供が自身で現金を管理できるぐらいの年齢になると、学校側もプリペイドだけでなく、子供がその場で現金払いするという選択肢もくれます。プリペイドでもその場で現金払いでも、給食の代金は変わりません。私の息子はほとんどお弁当を持参していたので、給食代金がどのぐらいかはよく覚えていないのですが、確か1食あたり$3(500円程度)ぐらいだったような気がします。

ランチアカウントがない!子供はどうなる?

学校の新学期が始まると、子供達は学校からたくさんのお知らせをもらって帰宅します。これは、日本でも同じですよね。そのお知らせの紙の中には、ランチに関するものもあって、どのサイトでランチアカウントを開設するか、入金はどうやってできるか、といった説明が書かれています。

最初から「年間を通してお弁当を持参させます」という家庭なら、ランチアカウントを開設する必要はありません。しかし、今日はお弁当だけど明日は給食、という子や、毎日給食という家庭では、ランチアカウントを開設することが多いです。

もしも子供が給食の時間にカフェテリアに行き、給食を購入しようとしたのにアカウントに残金が入ってなかったり、アカウントが開設されていない場合には、どうなるのでしょうか?

a boy leaning his head on the table

結論から言うと、ランチは購入できません。キンダーぐらいの年齢だと、担任が慈悲の心で「今日は私が払うから」と言って購入してくれることは、あるかもしれません。しかしその場合、必ず担任から親に「ランチアカウントを開設していないので、してください」という連絡がいきます。

1回ぐらいなら、担任が費用を負担して給食を購入してくれることはあるでしょう。しかし何回も続くと、残念ながらその子はランチタイムには何も食べられない事態となります。周囲の子が給食やお弁当を食べていても、その子は何も食べられません。はい、これは親の責任なのです。

2.Free LunchとReduced Lunchとは?

「給食代が払えない貧困層に対して、それはあんまりじゃないか?」

という声があるかもしれませんね。アメリカにはそうした貧困層向けの福利厚生プログラムがあります。USDAから提供されているNational School Lunch Program(NSLP)という制度で、全米で2,300万人程度が利用しています。

公立の学校では、世帯の収入が一定以下の場合には、給食費は完全無料となります。さらに、無料になるレベルではないけれど客観的に見て生活が貧しい家庭だと認定されると、給食のディスカウント制度を利用できます。

  • Free Lunch(給食費が無料)世帯収入が、政府が定める貧困ラインの130%以内が対象
  • Reduced Lunch(割引価格)政府が定める貧困ラインの130%から185%まで

貧困ラインというのは、毎年政府が決定するもので、世帯人数によって収入のラインは異なります。

世帯の人数2022年度の貧困ライン
(Poverty Guideline)
Free Lunch
2$18,310$23,803以下
3$23,030$29,939以下
4$27,750$36,075 以下
5$32,470$42,211以下
6$37,190$48,347 以下
7$41,910$54,483 以下
8$46,630$60,619 以下
Poverty Guideline チャート

ちなみにこの貧困ガイドラインは、WICが定めるラインとは異なります。

Free LunchとReduced Lunchは、現在Webで申請できるような環境整備が進められています。それまでは、学校のカウンセラーに相談すると、必要な書類を教えてくれますし、場合によっては学校側で手続きをしてくれることもあるかもしれません。

Free LunchとReduced Lunchの申請はこちらから

Free LunchとReduced Lunch に関するガイドラインはこちらから

3.該当するなら利用したほうが良い、その理由は?

このランチプログラムは、自身の世帯が貧困層であるという一定の基準となります。子供が学校に通っている間には、とりあえず栄養のある食事ができるということは、親にとっては大きな安心感ではないでしょうか。

しかし、メリットはそれだけではありません。例えば大学入学のためのSATやACTを受験する際には、ランチプログラムで無料もしくは割引きの人は、テスト料金にも反映されます。

それに、もしも将来、子供が成長して大学を受験する場合には、Free LunchやReduced Lunchを「過去に1度でも」利用した経験があると、FAFSAをファイルする際に考慮されます。自己負担額ゼロ円と計算される可能性も大いにあります。

アメリカの大学費用についてはこちらから

進化論vs創造論、アメリカでは何割が進化論を信じてる?

進化論(Evolution)と創造論(Creation)は、キリスト教徒がそれほど多くない日本においては、論議される機会はほとんどありません。しかしキリスト教が大多数を占めるアメリカでは、進化論vs創造論は、永遠の課題と言っても過言ではありません。実際の所、どのぐらいの人がどちらを信じているのでしょうか?そして、私達の日常生活には、どんな影響があるのでしょうか?

目次

  1. 進化論とは?
  2. 創造論とは?
  3. 解決できない問題
  4. 進化論vs創造論、アメリカではどっちが主流?
  5. キリスト教信者の夫に質問してみた
  6. 学校で教えるかどうかが議論
  7. 裁判沙汰になったこともある
  8. 世界各国はどうなの?

1.進化論とは?

「種の起源」

進化論とは、一言でいうなら「人間の祖先はネアンデルタール人という類人猿」だという説ですね。これは、1959年に出版されたチャールズ・ダーウィン氏の「種の起源」に基づいた考え方で、自然選択の中で生物は少しずつ進化していくというものです。生物はそれぞれ、生活する環境に応じて少しずつ変異し、間違った変異をした種は絶えてしまい、正しい変異をした種のみが生き残れるという説です。

進化論は、科学的な考えに基づいた説です。

日本では、子供の頃に必ずこの進化論を学びます。長い地球の歴史の中で、人類がどのような経緯で誕生したのかという流れを学びます。だから、人間の先祖は類人猿だと考える人は、日本においてはほぼ100%に限りなく近いと言っても過言ではないと思います。

2.創造論とは?

一方の創造論は、キリスト教の旧約聖書の説に基づいた考え方です。科学的な根拠に基づくと地球の誕生は約45億年ほど前になりますが、創造論の中では地球が作られたのは約6,000年前となります。そして、アダムとイブが既に美しく緑が整備された楽園の中に表れて、それが人類の始まりだという説ですね。

キリスト教ではない人にとっては、創造論というと、だいたいこの部分しか知らないものです。その先の話に続きがあることは、私も含めて知らないとか興味がないという人が多いのではないでしょうか。

アダムとイブがその後どうなったかという点については、聖書を読むとたくさんの登場人物が出てきて、説明されています。ちなみに、アダムとイブは、恐竜と共にこの地球上で仲良く暮らし、氷河期が到来した時にはノアの箱舟に乗っていたから無事だった、のだとか。

3.解決できない問題

日本では、宗教の位置付けはアメリカと大きく異なります。私たちは子供の頃に進化論を学校で習い、テストのために必死に記憶しましたよね。クロマニヨン人とか北京原人、ネアンデルタール人などはすべて、この進化論の授業の中で登場する人類の祖先という位置づけです。

アメリカでは、子供は学校に行く前の年齢から教会へ通い、創造論を学びます。特に聖書の中でも最初に登場するアダムとイブについては、どんなに小さな子供でも知っている有名な登場人物です。

しかし学校に通う年齢になると、学校で教える進化論と、それまで自分が常識として認識していた創造論とが相反することに疑問を抱くのです。うちの息子も、学校で進化論を習ったけれど、創造論を信じている子どもは憤慨していたと言っていました。

進化論と創造論は、科学を信じるのか、それとも宗教を信じるのかという立ち位置によって、どちらが正しいかは変わります。実際の所、誰もその時代に生きていたわけではないので、知る由もありません。近年では大流行している都市伝説シリーズやYouTuber達が、「実は人間の祖先はサルでもアダムでもなく、宇宙からやってきた宇宙人だ」という説もまことしやかに囁かれているほどです。

私としては、真実が知りたいという点でとても興味がある部分ではありますが、地球の歴史を知り尽くした宇宙人が資料などを公開してくれる以外には、解明されることはきっとないのかもしれません。

4.進化論vs創造論、アメリカではどっちが主流?

今から20年ほど前の2004年にアメリカのテレビ局が行った調査によると、創造論を支持する人は全体の60%で、過半数を占めていました。

あれから20年がたち、2015年にふたたび行った調査では、創造論を支持する人の割合は45%と低くなり、代わりに進化論を創造する人の割合が全体の55%と過半数超となりました。

ちなみに、こうした進化論vs創造論の調査は、結構頻繁に行われていて、データ化されています。その中で分かってきたことは、

  • 若い世代ほど進化論を支持
  • 若い世代はキリスト教から距離を取る傾向もある
  • 低学歴の人は80%が創造論を支持
  • 高学歴の人は、35%程度は「心では創造論、だけど頭では進化論」、65%は「完全に進化論のみを支持」

という点です。

このうち、私が面白いなと感じたのは、「心では創造論、だけど頭では進化論」という考え方ですね。子供の頃に学んだ創造論を否定するわけではないけれど、後から学んだ進化論の方がつじつまが合っているような気がするので、そちらを支持する、ということなのでしょう。

ちなみに、私の周囲を見ても、だいたい上記のプロファイルは当たっています。

5.キリスト教信者の夫に質問してみた

私の夫はキリスト教信者です。私は違います。仏教徒です。

先日、夫と進化論vs創造論について会話をしてみました。私は基本的に、つじつまが合っていることなら信じられるのですが、そうでないものは盲目的に信じろと言われても、なかなかできません。

夫は、「心では創造論、頭では進化論」だと考えています。その夫との会話で、創造論と進化論に接点はないものだろうかと試行錯誤した所、

「もしかしたらアダムとイブは人間ではなくてミトコンドリアだったのかもしれない」

というよくわからない考えが浮かんできました。ミトコンドリアなら、環境的な条件が揃えば、無の状態からでも生まれますよね。だったら私も納得できる妥協案だなと思ったのです。

しかーし、これを敬虔な「盲目的に創造論しか信じない」義母に話したところ、ブチ切れられました。人間とミトコンドリアを一緒にするなんて、冒涜だ、ぐらいの勢いだったと思います。

6.学校で教えるかどうかが議論

アメリカの公立高校では、進化論は学校で教えます。でもネアンデルタール人とか詳しく教えてくれる先生は、たぶん地域的な特徴が許せばいるのでしょうけれど、ごく少数だと思います。多くの先生は、カリキュラムに入っているから仕方なく教えるけど、できれば教えたくない、というスタンスのようです。

その理由は、

「父兄からのクレーム」

なのです。神の教えに反しているとか、そんなものをうちの子供に教えるなとか、国が定めたカリキュラムよりも宗教の方が大切だと真剣に意を唱えてきます。

その結果、学校の先生は

  • さらっと口頭で触れるだけでテストにも宿題にもしない
  • 忘れたふりして飛ばす
  • カリキュラムが多すぎて1年ではこなせないという理由で切り捨てる
  • しっかり丁寧に教えて、後から父兄のクレームを受ける

のどれかを選択することになります。

ちなみに、キリスト系の私立学校では、進化論は全く触れない所が多いそうです。生徒や保護者からの授業料と寄付金で成立している私立なら、賢いビジネス判断なのでしょう。

昔は進化論が禁止されていた

現在では、ほぼすべての州の公立学校では、進化論を教えていると思います。しかし100年前には、バトラー法という法律があって、学校で進化論を教えることを禁止していました。ただしその中でもやはり進化論を信じる教師はいたわけで、過去には今とは逆に、

「創造論は教えない」

というスタンスもあったようです。このバトラー法は廃止となっています。

7.裁判沙汰になったこともある

進化論vs創造論の論議は、正直、同じ価値観を持つ人と論議するなら問題ありませんが、進化論信者と創造論信者が論議をしても、ケンカになるだけで終わるのが大半です。私自身、過去にそうした経験があるので、今では家族以外とはこうした話題には触れないように心がけています。たまに仕事で知り合った人から、会話の流れで創造論を吹っ掛けられることはあります。とても気分が悪くなるので、あからさまに話題を変えるようにしていますね。まぁ良識がある人は、他人とそうした話はしない方が良いと心得ているわけですが。

キッツミラーvsドーバー裁判(2005)

進化論vs創造論でケンカになるのは、私だけに限ったことではないようです。2005年にペンシルバニア州で起きたキッツミラーvsドーバー裁判では、創造論を信じるキッツミラーという名の女性が、他の父兄11名と共に、ドーバー高校を訴えたというものです。原告の言い分は「進化論は科学ではなく悪魔。そんなものを子供に教えるなんて言語道断」というものでした。しかし判決は、進化論は教えてよろしい、ドーバー高校の教え方にも問題はなかったというもので、法律は創造論よりも進化論を支持した結果となりました。

8.世界各国はどうなの?

ほかの国と比べると、アメリカは世界の他の先進国の中でも進化論を信じる人の割合がとても低い国として知られています。

各国の進化論支持率

ある調査によると、進化論を支持する人の割合が最も高いのはアイルランドやデンマーク、スウェーデンなどの北欧諸国で、その次のフランスやイギリスなどのに西ヨーロッパ諸国や日本が並びます。

東ヨーロッパに関しては、西ヨーロッパ諸国よりも進化論支持者の割合は低くなるものの、アメリカよりもずっと高く、平均して7割以上は進化論を支持しています。

アメリカの進化論支持率と同じぐらいの支持率を持つ国には、キプロスやラトビアなど、元ソ連だった国があります。

ちなみに、アメリカよりも進化論支持者が少ない国は、どこがあるのでしょうか?統計によると、イスラム教徒が圧倒的に多いトルコだそうです。

Your Side of the Storyって奥が深い

「喧嘩両成敗」という言葉があります。これは、どちらが原因を作ったとか、どちらが先に手を出したに関係なく、ケンカをしたらどちらも悪いですよね、ということです。しかし必ずしも現実社会においては喧嘩両成敗ルールが適用されるわけではありませんよね。今日は、アメリカにおける喧嘩両成敗ルールがどうなっているのかをご紹介します。

目次

  1. 子供の学校では「喧嘩両成敗」
  2. Your side of the Storyって何?
  3. 必ずしもどちらが正しいとは言えない

1.子供の学校では「喧嘩両成敗」

子供の学校では、「いじめられたら、やり返せ。でなきゃ、ずっとやられる」という考えがある一方で、「喧嘩をするのはどちらも悪い」という喧嘩両成敗論もあります。その他にも、「やられてやり返すのは賢くない。だからやり返さない」という新興思想たるものもあります。

昭和女子としては、「喧嘩するのはどちらも悪い」と理想論を頭で理解していたとしても、現実には「やられたらやり返す」がベストの解決策だと考えてしまいます。

例えばドラえもんの中でのび太がいつもジャイアンにやられるのは、もちろん悪いのはジャイアンなのですけれど、のび太がジャイアンにやり返さないから、ジャイアンはいつまでものび太をいじめるのです。もしものび太が「うるさいジャイアン!叩くなよ!」といって叩き返していたなら、きっとジャイアンも「のび太を叩いたら叩き返されるかは、あいつには手は出さずにおこう」と考えていたかもしれません。

話がそれてしまいました。

息子がアメリカの学校に通い始めたのは、すでに15年以上昔になりますが、その当時からアメリカの教育シーンでは、喧嘩両成敗論がメジャーでした。そう考えている親がどれだけいたかは疑問ですけれど、少なくても先生方は、そのように生徒を指導していました。

「ケンカをしたらどちらも罰せられるから、するのをやめましょう」

というルールで利益があるのは、正直、ジャイアンだけです。だってジャイアンは、どんなルールであろうと、のび太を叩くわけですから。

「やられたらやり返せ!そうすればジャイアンを止められる」

と教えられれば、のび太はもしかしたらやり返そうという気持ちになれるかもしれません。しかし、「やられてもやり返しちゃダメ。だって喧嘩両成敗だから。」と教師から指導されたのでは、やられっぱなしの泣き寝入りです。

息子がキンダーだった頃、私は機会があって教室内のボランティアなどでよく学校に出入りをしており、先生ともいろいろな話をする機会がありました。息子の担任の先生は、言ってみるなら「OLD SCHOOL」な方で、教師はやり返さないように指導しろと言われてるけれど、やり返さなければいじめられっ子はずっといじめられ続ける、という考えでした。

ちょうど息子のクラスに、物静かな子が一人いました。他のクラスメートにからかわれたり、意地悪されている光景を、私も何回か目にしたことがありました。先生はその子に、「やり返さないとずっとやられるから、やり返せば?」と言ったようですが、その子はいつもやられっぱなしだとおっしゃっていました。

私もその子に聞いたことがあります。その子いわく、どんな状況でも暴力には反対だ、だから叩かれても叩き返したくないと。キンダーにしてそんな素晴らしい考えを持つなんてすごい!!しかし意地悪な子供がいる学校の中では、そうした素晴らしい考え方は自身にとって大きな障害になってしまうことは多いと思います。

ただ、それがその子の意見ですし、それで本人が納得しているのなら他人が口出すことでもないため、先生は一年中ずっとその状況を静観していらっしゃいました。

翌年度は息子とその子はクラスが別々になったので、その子がその後どうなったのかは分かりません。本人なりに解決策を見つけたことを願います。

2.Your side of the Storyって何?

ケンカの原因に関係なく両方を同じように成敗するというアメリカの学校では、当事者の言い分などは、全く考慮されません。しかし現実には、当事者のお互いの言い分を聞いたうえで、客観的にどちらが悪いのかを審判するケースは多いと思います。アメリカの学校でも、ミドルスクールやハイスクールなど年齢が上がれば、無条件に喧嘩両成敗ということはありません。それぞれの事情や言い分を聞いたうえで「追って沙汰を申す」となります。

その際によく耳にする言葉が「Tell your side of the story」です。これは、「あなたの言い分を言ってごらん」という意味ですね。もちろん、大人でも子供でも嘘をついたり事実を湾曲させる人はいます。しかし第三者が両者から言い分を聞き、その場にいた複数の人たちの証言を照らし合わせると、多くの場合には事実が見えてくるものです。

3.必ずしもどちらが正しいとは言えない

子供のケンカから大人のトラブル、裁判になるような事案まで、立場や見方によっては、必ずしもどちらが正しいか決められないことはあります。ここで、極端な例を挙げてみます。

その昔、救助ボートに乗って大海を何日も漂流している4人がいました。当然ですが食料も飲み水もなく、体力は日に日に衰えています。すでに漂流してから3週間近くたっており、このまま救助されなければ近日中に全滅という状況です。

そんな中、船のリーダーが提案しました。

「くじ引きをして、仲間が生きるために自らを捧げるのはどうだろうか?」

しかしその案は、多数決では賛成が多かったものの、1人が反対したため、見送りとなりました。

喉が渇いても、海水は飲むことはできません。海水を飲むことは、死を意味します。しかしどうしても喉の渇きに耐えられなかった1人が、仲間が止めるのも聞かずに海水を飲んでしまいました。案の定、その人はすぐに虚脱状態となってしまいました。

既にその人の命はカウントダウンの状態です。しかし亡くなるのを待っていると、他の人の命も危険なほど、全員が極限状態に陥っていたのです。

命の灯が消えかけている人は、自分を殺して食べてほしい、と言いました。全員がためらっていたものの、最終的には3人の命を救うために、死にかけていた一人を殺害するという結論にたどり着き、実行しました。はい、殺人をしたわけです。

彼らは、仲間が体を提供してくれたおかげで、救助船に発見されるまで命をつなぐことができました。しかし、陸に上がるとすぐに逮捕されて、裁判にかけられました。

ここで問題です。彼らが極限の状況で取った行為は、間違っていたのでしょうか。

「モラル」を何よりも大切だと考えれば、死にかけているからと言って人を殺して食べるなんて言語道断だとなるでしょう。

しかし「命」を何よりも大切だと考えるなら、放っておいてもすぐに亡くなったであろう人を殺して食べたとしても、1人を犠牲にして3人が助かったわけですから、それは正義だったと考えることもできます。極限状態においてはやむおえない決断だったのです。

ちなみにこれは、実際にイギリスで起こった事件です。そしてハーバード大学では、政治哲学のケーススタディとして取り上げられています。

子供のケンカからこうした究極の選択まで、私達が生きる上ではさまざまな困難があり、トラブルの当事者となることもあるでしょう。立場が変われば言い分も変わり、何が正しいと感じるかも変わるものです。

絶対的な正解がないからこそ、考えれば考えるほど奥が深い問題だなと思います。

私が経験した悪徳デンタルクリニック

すでに20年ぐらい昔の話ですが、私がアメリカで最初に足を運んだ歯科クリニックで、とんでもないトラブルになったエピソードをご紹介します。

  1. アメリカ人は歯が大切
  2. 教訓1:料金に納得するまでは口は開くべからず
  3. 歯医者のアドミンが健康保険適用を拒否
  4. 教訓2:困ったら健康保険に泣きつけ
  5. トラブルはそこで終わらなかった
  6. その後どうなったのか?

1.アメリカ人は歯が大切

私がカリフォルニアに住んでいた時、アメリカではじめてデンタルクリニックへ行きました。それまで日本で生まれ育った私には、クリーニングのために歯科に行くとか、虫歯がないかをチェックしてもらいに行くという感覚は、残念ながらありませんでした。親知らずが生えてきたときにも、当時はネットで情報収集などできませんから、あれよあれよという間に生え方の悪かった親知らずが私の歯並びを崩壊させてしまっても、何が原因か分からなかったほど、情弱でした。

woman with red lipstick smiling

アメリカに来てから感じたことは、アメリカ人はほぼ例外なく、歯並びが良いということです。これは、日本人と欧米人のあごの幅が若干違うことにも由来しているのでしょうけれど、当時の私は、歯並びが悪いことがコンプレックスになってしまいました。

そこで一大決心して、歯医者に行くことに決めました。

2.料金に納得するまでは口は開くべからず

歯医者に行くと、まあ想定内でしたが、日本では虫歯と言われなかったところも「虫歯になりかけているので治療したほうが良い」とアドバイスを受けました。

その他、歯並びをどうにかしたいと相談したところ、入れ歯、ブリッジ、歯列矯正、インプラントの選択肢があると言われました。

当時、インプラントはまだ登場したばかりで、金額的に雲の上の存在でした。歯列矯正は期間が長くかかるし30歳以上だと戻る可能性が高いといわれ、あまりお勧めされませんでした。

私に残された選択肢は、入れ歯かブリッジです。30歳で入れ歯なんて、絶対に嫌です。でもブリッジって何?と全く知らなかったので、その場で医師に質問したところ、説明を受けました。

私はここで、大きな過ちを犯しました。いくらかかるかを聞かずに、治療が始まってしまったのです。医師は、「保険会社に問い合わせてるから、見積もりできたら持ってくるし」と言い、さっさとブリッジの治療を始めました。

ブリッジの治療ってご存じですか?私は後にも先にもあの時1度きりなのですが、問題のある歯(私の場合、歯並びが悪い健康な歯)を1本抜いて、両側の歯を三角形に削り、そこに3本続きの義歯をスッポリとパズルのように入れて見た目をよくするという治療法です。

数十分後に見積もりをいただいた時には、すでに私の歯は半分以上削られており、後戻りできない状態でした。

そこで見せられた金額は、なんと3000ドル。当時はお金もありませんでしたので、目の前が真っ白になりましたね。

その先の治療は、もう支払いをどうしようと、そればかりを考えていたのを、今でも覚えています。

今から考えると、私が足を踏み入れた歯科は、歯科医のテクニックという点では問題はありませんでしたが、アドミン側が問題ありきだったのだと思います。

アメリカでは、同じ治療をしても、かかる費用は健康保険によって大きく異なります。だからこそ、クリニック側は最初に料金を提示してくれますし、納得してから治療を始めるのです。

いくらかかるか分からないまま口を開けた私は、本当に大バカ者でした。

3.歯医者のアドミンが健康保険適用を拒否

見積もりを見ても、正直、何がどうなっているのかわかりませんでした。アメリカで初めての歯科で、日本とはずいぶん勝手が違います。それに、なにやら記載されているコードもよくわかりませんでした。

試行錯誤しているうちに、ようやく気づきました。ブリッジの治療が、健康保険適用となっていませんでした。

当時の私は、かなりつたない英語でした。しかしそれでも、分からないことを放置するのは性分に合わなかったので、健康保険会社へ問い合わせたのです。そしたら、「ブリッジには適用されるので、クリニックで訂正してもらいなさい。」と言われました。

しかし何と、クリニックはまさかの健康保険適用拒否!あちらの言い分は、「審美目的だから、健康保険は適用しない」というのです。

いや、ちょっと待って。健康保険会社は適用と言ってるし、と押し問答しましたが、あちらにとっては私は「英語をまともに話せない移民女」なわけです。どれだけ粘っても、相手にしてもらえませんでした。

4.教訓2:困ったら健康保険に泣きつけ

私は再び、当時加入していた健康保険会社Aetna(エトナ)に電話をしました。あの一件では電話をした回数が尋常ではなく、カスタマーサービスにつながるたびに、あちらは過去の履歴に目を通さなければいけなかったので、「ちょっと待ってね、今これまでのいきさつに目を通すから」と言われて2,3分待たされました。

事情を話すと、「一体全体どこでそんなイカサマクリニックを見つけたのですか?」と聞かれました。もちろん、見つけたのはAetnaのネットワークリストです。

その後、Aetna様がそのデンタルクリニックの本社へその場で連絡を入れて、治療料金の修正をしてくれました。

もう治療は終了しているので、私はそのクリニックへ足を運ぶ必要はありませんでした。

トラブルはそこで終わった、はずでした。

5.トラブルはそこで終わらなかった

アメリカのクリニックでは、治療後に請求書が自宅に届く仕組みとなっています。私も例にもれず、請求書を受け取りました。しかしその金額、金額の修正が反映されていませんでした。

クリニックの本社に電話を入れると、「そんなの知らない。データがないから分からない」とけんもほろろ。

仕方ない。またAetnaへ電話をして、事情を説明しました。

すでに何回も連絡をしていたため、事情を話すと私の電話を保留にしてクリニックの本社へ連絡してくれました。そこの責任者が直接対応してくれたらしく、私はAetnaに「今度は大丈夫だと思います。」と言われました。

その直後に、クリニック本社のBilling Departmentの責任者という女性から、電話をいただきました。どうやら、金額を修正した際に歯科クリニックのアドミンが腹を立て、私の治療データをすべて削除したらしいのです。そのせいで、本社側は「金額を修正しろ」と言われても治療コードと照らし合わせる作業ができず、そのまま請求書を未修正で発送したとのことでした。

責任者の女性は、「クリニックのアドミンに、なぜ削除したのか問いただしたけれど、答えることはできませんでした。でも私が責任をもって叱っておいたので、安心してください。」とおっしゃってました。

6.その後どうなったのか?

その後、Aetnaの中で協議が行われたらしく、そのイカサマ歯科クリニックは、Aetnaネットワークから外されるという処分を受けたようです。ネットワークから外されるということは、Aetnaに加入している患者は、そこには行かないことになります。クリニックにとっては、大きな代償だったのでしょう。

その数年後、その歯科医は廃業となっていました。

アメリカ人は時間にルーズ?それとも日本人が厳しすぎるのか?

日本人は、他の国の人と比べて時間にとても正確です。8時と約束すれば、最低でも10分前には到着しているべきだと考える人も、多いのではないでしょうか。しかしアメリカで生活していると、私達が理解している常識とは全く別次元の常識が存在しているような気がすることが少なくありません。ここでは、アメリカ人の時間に対する概念をご紹介しますね。

目次

  1. 日本人はどうして時間に正確なのか?
  2. ところ変われば時間の流れも変わる
  3. アメリカ人はどう?
  4. アメリカ人のパーティに出席!時間厳守?それともあえて遅れる?
  5. ここは時間厳守だよ!横断歩道の渡り方
  6. 交通機関は時間通りに来るの?
  7. まとめ「ビジネスでは時間厳守、プライベートでは緩い」

1.日本人はどうして時間に正確なのか?

日本人は、自他ともに認める「時間に正確な国民」として知られています。しかし長い歴史の中では、日本人も時間に対してルーズな時代があったことはご存知ですか?

日本に時計が入ってきたのは、江戸時代のことでした。時計が存在しなかったそれまでは、想像するに難しくありませんが、皆さん感覚で生活していたようです。時計がなかった時代に長崎軍電伝習所に滞在していた外国人が、「日本人の悠長さにはあきれるしイライラする」とこぼしたという記録も残っているほどです。

しかし江戸時代の後半になると、時計のシステムが採用され、現在ほど細かい定時制ではなかったものの、武士や町人をはじめとして、みなさん時間に合わせて規則正しい生活を心がけていたそうです。

現在のように「1分遅れても遅刻」と考える日本人が作り上げられたのは、明治時代に入ってそれまでの不定時制から定時制が採用されたことと、登場した「鉄道」と「学校教育」の影響が大きかったようですね。

考えてみてください。鉄道は、時間に合わせて正確に運行しています。乗る人が時間にルーズで遅れたら、電車に乗り遅れてしまいます。電車は待ってはくれません。困るのは自分なのです。しかも、次の電車がいつ来るか分からないとなると、そりゃ誰でも時間を守るようになりますよね。

学校教育もまた、大きく影響しています。勤勉であることが美徳とされた時代だったので、時間厳守で規則正しい生活を送ること事が、将来優秀な人材になるための大前提だと考えられていました。

2.ところ変われば時間の流れも変わる

それでは、海外ではどうでしょうか?

ブラジルなどの南米諸国

南米の人は全般的に、時間に対しては、良く言えば「寛容」、悪く言えば「ルーズ」な人が多いです。私は南米に住んだことはありませんが、南米出身の友人は複数います。彼らから話を聞いたり、行動を共にしていると、やはり時間に対して日本人とは圧倒的に異なる感覚を持っていることに気づきますね。

例えば以前、あるパーティに出席する際に、私は南米出身の友人をピックアップしていくことにしました。こちらはパーティが始まる時間や道路状況を逆算して、何時何分ごろにピックアップすることを彼女に伝え、彼女もOKしました。

約束した時間に彼女を迎えに行くと、メイクも着替えもまだしていない状況。「ちょっと入って待ってて」と促されて自宅の中で待ちましたが、結局彼女の家を出たのは、パーティ開始からすでに10分ほど経過した頃でした。

話はそこで終わりではありません。道中にあるターゲットを見た彼女は、「買いたいものがあるから、ちょっと寄って行かない?」というのです。

「は?」

と思いましたよね。

ちなみに南米の人は、自分が待つことに対しても、相手を待たせることに対しても、とても寛容な人が多いようです。少しぐらい遅れても「申し訳ない」という気持ちにはならず、逆に自分が待たされてもイライラすることはないようですね。

アメリカでのビジネスシーンにおいては、何時からミーティングだと言えば、南米出身の人でも大幅に遅れる人は少ないです。しかし、ミーティングが始まった直後に駆け込んでくる人は、まぁ、います。

インドの場合

私は仕事でインド出身の人と関わることがあります。アメリカ国内のビジネスシーンにおいては、みなさん時間に対してはとてもしっかりしています。ミーティングに遅れてくるとか来ないなんてことは、ありませんね。

しかし、日常生活においては、かなり皆さん寛容な人が多い気がします。相手が遅れてきても、「遅れた」ではなくて「遅くなったけれど来た」と考えることができる人が多いのかもしれません。

聞くところによると、インドの街でも、その傾向はあるようです。例えば、インドのバスは、時刻表は8時となっていても、だいたい来るのは8時~9時ぐらい、なのだそうです。日本人にとってはあり得ない大雑把さですが、「遅れても来るんだし」と皆さん気長に待っているそうです。

東アジアは時間厳守派が多い

中国や韓国など東アジアの人は、日本人と同じ時間の感覚を持っている人が多いような気がします。日本と同じように、鉄道と教育のたまものなのかもしれません。

以前、職場で中国出身の友人がランチタイムに電子レンジを使っていた場面に遭遇したことがありました。たぶん2,3分でしたが、そのわずかな時間を彼女は、じっと電子レンジを見つめてカウントダウンしていたのです。私が話しかけると、「ちょっと待ってて」と言われ、電子レンジが終了するのを全集中で待っていました。

そして会話をしながら私が自分のランチを電子レンジに入れた所、彼女は会話を止めて私が電子レンジに集中できるような配慮をしてくれたのです。私が「チンって教えてくれるから見てなくても平気」というと、「ええっ?信じられない!心配じゃない?」と驚かれてしまいました。

時間厳守という点で共通しているアジア人どうしても、国によって考え方は違うようです。

ヨーロッパ諸国はどう?

ヨーロッパは、南米や南アジアと比較すると、時間に対しては比較的正確な傾向があるようです。電車などは普通に遅れてきますけれど、「果たして今日くるのかどうか」なんて絶望的な気持ちになるほどの遅れはほとんどありません。

しかしビジネスシーンにおいては、ヨーロッパの人達は日本人と同じぐらい、もしくはそれ以上に時間厳守な人が多いです。日本人と大きく違うのは、日本人は定刻よりも15分から10分程度早めに到着するのが良しと考えられているのに対して、ヨーロッパの人は定刻に送れるのではなくギリギリに入るのがベストだと考える人が多いという点かもしれません。

ヨーロッパ出身の人に自宅に来てもらう場合、だいたい彼らは約束の時間より10分ぐらい早めに到着します。でも、定刻になるまで辛抱強く車の中や家の前で待機していて、絶対にピンポンはしません。もしそれが友人なら、私の方からテキストして「そんなところで待ってないで、入って来たら?」と誘いますが、ビジネスの場合には相手のマナーを尊重し、私も見なかったことにして定刻まで辛抱強く待つように心がけています。

3.アメリカ人はどう?

photo of women having conversation

時間に対する感覚は、この人種だからどうだということではなく、生まれ育ったお国柄とか環境によって大きく変わります。同じ日本人でも、日本で生まれ育った人は時間厳守の人が大多数ですが、アメリカで生まれ育った日系アメリカ人の場合には、必ずしも時間厳守というわけではありません。

例えば私の息子は、私という時間にうるさい日本人母をもちながらアメリカで生まれ育ちました。時間に関しては、考え方が私とは大きく違います。私は、何でも早めに行動したいので、どこで何が何時に始まるというと、そこから逆算して、道路状況なども考えて、余裕をもって家を出ます。私にとっては、それが当然だし、かなり早めについたとしても、遅れなくて良かったねとなるわけです。

しかし息子は、早く着きすぎることは時間の無駄だと考えているようです。目的地までどのぐらいかかるのかという逆算はしますが、道路状況などについてはほぼ考慮しません。「事故渋滞などで遅れても、それは自分の責任ではない」と考えるタイプのようです。

しかし、遅れると完全に詰むような場合、例えば飛行機に乗るとか、ビジネス関連で約束があるような場合には、息子は私が考えている時間よりも早く家を出ます。本人曰く、30分前には現地に到着していたい、のだそうです。

これはあくまでも私の息子の例ですが、私の周囲のアメリカ人を見ると、みなさんこんな感じの人が多いですね。自分に責任がない不可避な要素に対しては、とても寛容に対応してもらえますし、自身も相手に対してそのような寛容さを持ち合わせています。

4.アメリカ人のパーティに出席!時間厳守?それともあえて遅れる?

アメリカでは、ホームパーティが良く開催されます。お洒落なパーティもあれば、宅飲み的なカジュアルなものまで様々ですが、もしも自分が招待されたら、時間は厳守したほうが良いのでしょうか?それともあえて遅れるのが良いのでしょうか?

もしもホストがアメリカ人の場合で、特に会場などを借りているわけではなく自宅で行われているパーティなら、時間厳守よりも若干遅れるのがマナー的に良いかもしれません。時間厳守でも嫌がられることはないと思いますけれど、5分ぐらい遅れたほうが「ちょうどよい」感じになることが多いですね。

ただし、どこかに会場を借りている場合には、2時間しか借りていないということもあるので、時間厳守で到着するゲストが多いと思います。

ホストが日本人の場合には、場所を問わずに時間厳守が良いと思います。ホストにとっては準備もあるので、早すぎるのは迷惑がかかるかもしれませんが、できればパーティが始ってから5分、10分以内には参加するのがマナー的に失礼にはなりません。

5.ここは時間厳守だよ!横断歩道の渡り方

日本では、横断歩道を渡る際には、時間内に渡り切れるかどうかを頭の中で瞬時に逆算してから渡り始めるのが一般的だと思います。あと10秒しかなくて、渡り切れないと思えば、あきらめて次の信号を待つのではないでしょうか。

アメリカでは、多くの横断歩道がカウントダウン式になっていて、赤になるまであと何秒というのが分かります。あきらめて渡らない人もいますけれど、中央分離帯までならいけると判断して渡る人もいれば、まだいけると判断して渡る人もいます。

少し前だと、渡り切れずに赤信号になってしまった老人とか、ベビーカーを押している人などに対して、車がクラクションを鳴らすということはほとんどありませんでした。しかし近年ではアメリカ全体がなんとなく殺伐としていて、歩行者に対してクラクションを鳴らしてせかしたり、歩行者をよけて発進する車が増えているような気がします。

6.交通機関は時間通りに来るの?

アメリカは自動車社会ですが、ニューヨークやサンフランシスコなどの大都会では、地下鉄が運航しています。また、アムトラック(Amtrack)と呼ばれる長距離鉄道サービスもあり、電車で遠方に旅行することも不可能ではありません。

まず、メトロや地下鉄など都市部を運航している電車は、基本的にほぼ時間通りに来ますね。たまに遅れることはありますが、運行間隔が短いと、待たされているとか遅れているという感覚にはなりにくいです。

しかしアムトラックは、遅れることは珍しくありません。しかし、時間ピッタリに来ることも多いです。時間ピッタリにやってきた電車に乗り遅れると、それは自分が悪いということになるので、アムトラックに乗る人はみなさん、定刻に合わせて時間厳守でいらっしゃいます。しかし、そこで電車がどのぐらい遅れているかを知り、がっくりしながらスマホで時間をつぶすというパターンが多いですね。

バスは、日本のような時刻表ではなく、何分間隔で運行しています、という表示方法が多いです。Aラインは10分間隔、Bラインは30分間隔、のように決められていて、バスは始点となるターミナルをその間隔で出発します。もちろん運航途中では交通事情によって大きな影響を受けるので、遅れることは普通にあります。たまに、10分間隔のはずのバスが2台続けてやってくる、なんてこともありますね。でも皆さん、「10分間隔だし、もうすぐでしょ」と気長に待っています。

7.まとめ「ビジネスでは時間厳守、プライベートでは緩い」

時間に対する概念は、国によっても違いますし、生まれ育った環境にも影響を受けると思います。本人の性格によっても変わりますよね。アメリカ人と言っても、ひとくくりにすることはできません。人種のるつぼのアメリカにはたくさんの人種が生活していて、みなさん異なる生活様式や文化、価値観を持っています。

アメリカ人全体の傾向としては、ビジネスにおいては時間厳守を徹底する人が多く、プライベートなシーンになると緩くなる人が多いような気がします。私の息子も、まさにこのタイプです。

アメリカで生活するなら、こう考える人が多いということを知っているだけでも、対人関係でのイライラが少なくなるかもしれません。