低所得でなくても、毎日の生活は厳しいものです。しかし収入が限られているのにバカ高い家賃を払わなければいけない世帯にとっては、節約できる部分を徹底的に節約することが、少しでもQOLの向上につながりますよね。
私は少し前に知ったのですが、アメリカには低所得世帯向けに、ACP(Affordable Connectivity Program)やFederal Lifelineなどを利用してスマホを無料で支給してくれる制度があります。ごぞんじですか?
目次
1.どんな制度?
ACPやFederal Lifelineのサービスは、インターネットのインフラ整備に基づく公的サービスで、スマホだけでなくPCやネット利用料金などが対象となります。スマホの場合には、無料で利用できる民間プロバイダーがありますが、PCやネット料金などは割引してもらうことができます。
利用する際には、まず政府公式サイトへアクセスして申請し、審査に通れば対象となるプロバイダーに申し込んでサービスを無料もしくは格安で受けることができます。
2.誰が利用できるサービス?
このサービスを利用するためには、まず最初に政府の審査に通らなければいけません。審査に通る条件としては、
政府が公開している貧困ガイドラインの200%以内の世帯収入であること
が条件です。具体的な世帯収入はその年によっても変わりますが、2022年の段階では、以下の通りになっています。
世帯の人数 | アラスカ | ハワイ | それ以外 |
1人 | $33,980 | $31,260 | $27,180 |
2人 | $45,780 | $42,120 | $36,620 |
3人 | $57,580 | $52,980 | $46,060 |
4人 | $69,380 | $63,840 | $55,500 |
5人 | $81,180 | $74,700 | $64,940 |
6人 | $92,980 | $85,560 | $74,380 |
7人 | $104,780 | $96,420 | $83,820 |
8人 | $116,580 | $107,280 | $93,260 |
もしくは、世帯の誰かが、以下の公的支援の対象となっている場合にも、利用できるチャンスがあります。
- SNAP(フードスタンプ)
- WIC(妊婦や乳幼児のサポート制度)
- Medicaid(健康保険のサポート制度)
- SSI(ソーシャルセキュリティオフィスからの公的支援)
- Federal Public Housing Assistance
- 退役軍人や遺族として公的支援を受けている
3.どんなサービス?
全般的には、
- ネット利用料金が毎月30ドル割引
- パソコンを購入したときには100ドルの割引
などがあります。民間のプロバイダーから提供されているスマホ向けのプランだと、
- 今使っているスマホをそのまま継続できる
- 電話やテキスト、データが無制限に利用できる
- 電話番号は今と同じで変わらない
- SIMカードが必要な場合には、無料で提供してもらえる
- 新しくスマホを買い替えたいときには、リーズナブルに購入できる
などです。つまり、スマホに限って言えば、これまで払っていたスマホの月額料金が無料になるわけです!
iphoneの最新機種を無料配布してくれるというわけではありませんし、光速通信ができるというわけでもないでしょう。しかし何よりも、無料で利用できるという点で、できるだけ毎月の経費を切り詰めたい家庭にとっては、大きなプラスポイントだと思います。
4.多く利用されているプロバイダーはココ
こうしたプログラムを利用する際には、できるだけたくさんの人が利用していて、プログラムやサービス、制度に精通しているプロバイダーを選ぶのがおすすめです。そうすれば、どこまでが無料で、そこから先はどんな制度を利用すれば格安になるか、といった豆知識まで享受してくれるかもしれません。
多くの人が利用しているプロバイダーには、
QLINK(スマホ)
SafeLink Wireless(スマホ)
Verizon(自宅のネット回線サービス)
などがあります。もちろん、他にも探せば見つかると思います!
世帯収入が少ないことは仕方ありません。だって、頑張ってるのですから!でもそれなら、支払いを減らすことによって相対的なQOLを上げれば良いのです。